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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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ろんぶんあとでだうんろーどめも
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20510891
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20510886
昔は「顔画像」なんてややこしいもの避けて通るべし、だったのにいまやチェックせざるを得ない状況に。
まあ研究の関心やら対象やら変遷するのがふつーかあ。

「顔」じゃないんだけどなんかびっくりしたろんぶん
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20510370
「アラブ人(とされたひと)」と「イスラエル人(とされたひと)」の言ってることがどれくらい"reasonable"か判定する課題やってる間の脳活動をみるというfMRI実験で、楔前部の活動から、自分の属さないほうのグループに対するネガティブな見方を予測できる・・・とかなんとか。
「こういう研究もあるのか!」と純粋にびっくりした。
いや、いろんな意味でチャレンジングだと思います。
しかしなあ・・・楔前部かあ。


あとひとのふんどしでgdgd言うびっくりもあるけどいちおう続きんとこにいれとく。


まあそんなたいそうな話ではないんですが。

いつも勉強になるコメントを寄せてくださっているvikingさんのブログで、「嘘発見器」関連の話があってじんわり気になったことがあったのでつらっと思い返して書いておくだけのことです。
vikingさんのとこのお話はこちら
viking-neurosci.sakura.ne.jp/blog-wp/

要するに、MRIを嘘発見器として使えるのか!?という問題提起に対して、将来的には可能性あるけど時期尚早ですわーっておはなし。
vikingさんのところでは神経科学の観点からツッコミが入っているので、せっかくだから便乗して心理学っぽい観点からつっこんでおこうー、という他人ふんどし祭(なんて言い種)。

元論文を参照していないので若干牽強付会ぎみですが、心理学っぽい観点でつっこみといったらこれしかない、「課題は適切だったのか?」ですよ。

嘘発見器といえば、わたしは関西心理学会で静岡県警の中山先生らがご発表されている研究を連想したのですが、どうもネット上で全文閲覧可能な資料がないっぽいー。
以前「学会でグロ画像見てびびった」という文脈で言及したことがあるよーな気もしますが、研究の内容自体についてはちゃんと話してなかったのでちゃんと紹介したいのにー。
なので1回しか出席してない関西心理学会の資料をちょろっとご紹介(ざっくり紹介程度なら引用の範囲でいい・・・はず)。

手元にあるのは117回の関西心理学会発表論文集。
p57に「感情喚起刺激を用いた虚偽検出の検討」というタイトルで中山誠先生・水谷充良先生・田口真二先生が著者となっているものです。
使っているのは皮膚コンダクタンス反応。
話のキモとしては、犯罪に関する資料(写真とか)ってのはそもそも感情を喚起する(犯罪に関与してなくてもびびってしまうよーなシロモノが多い)のではないか。単に犯罪に関する資料を見せるだけでは、その資料がもつ情動価(どれくらいびびらせるものか)に皮膚コンダクタンス反応が左右されてしまうのではないか、ということ。
そこで、擬似的に犯罪に関する資料(この実験では写真)というのを設定して、情動価高くて犯罪に関わる写真(設定上の被害者の写真とか)、情動価高いけど犯罪に関わらない写真(無関係のグロ画像)、情動価低いけど犯罪に関わる写真(設定上の犯行現場にあった小物とか)、情動価低くて犯罪に関わらない写真の4種類見せて、皮膚コンダクタンス反応調べたら、情動価じゃなくて犯罪に関わるかどーかで反応に差が出たよー、という結果でした。
やっぱ犯罪に関わるかどーかのが皮膚コンダクタンスの結果に関与するんだよ!というおはなし。

今ぐぐったとこでは、先生方最近では脳波で虚偽検出ができるのかどうかという研究に取り組まれているようす。
・・・世界的にパブリッシュすればいいのになー。その結果。
ひょっとしてわたしが知らないだけかと思ってPubMedざくっと検索かけたけどなかった。

何が言いたいかってーと、oddballとかカードの課題もだいじだけど、この研究で出てくるような情動なんぞの側面を検討しないで「嘘発見器」とか実用化できないのではないかってことですわ。
実際、vikingさんが引いてる記事では「疲労効果だろう」とか言うてるし。
だったらその疲労も込みにしとかなあかんやろ、と。
実際、取調べ項目がいっぱいあって長期の撮像になることも考えられるし(あるいはものすごい画期的なアルゴリズムが開発されて、長時間実験しなくてもよくなる???)、MRIの実験めっさ長いのだっていっぱいあるんだし、疲労ぐらい予測できてなかったんかと。
んで「実用場面に即した研究を」というのなら、実用場面では何が起こるのか想定した上で1つ1つの要因について実験しないと。
たとえば「過度のプレッシャー」が問題だというのなら、その「過度のプレッシャー」とは何かを考えて実験にとりいれるとか。

そーゆー心理学的アプローチほったらかしたまんまで、シンプルな課題だけで実験してても、実際に応用するのは難しいでしょー。

個人的には、県警の先生方にがんばってほしいなーと思います。
せっかく日本で「現場」の方が研究されてるんだから、もっと基礎分野と応用分野が協調的に研究できたらいいのになあ、と。
この先生らがやってきた課題のマッシュアップを、MRIで虚偽検出の研究にも応用したらいいのに、と。

わたしはグロ画像耐性低いのでこの分野には協力できそうにないですが・・・
そーゆーのへいきな神経科学者の方が、コラボできたらいいのにねー。

と、無責任なことを言いたい放題言ってみる。
無責任すぎて怒られたらどうしよう。
そのときはすなおにあやまります。
ごめんなさい。
(と、なぜか先に謝っておく)

課題の問題もさることながら
実は一番の問題は「ウソ発見器」として用いる上で絶対に不可欠な、within-individualでの解析方法がまるで確立されていない点だと僕は思っています。以前ブログでMR. BRAIN談義のついでに取り上げた論文も、across-individualで判別分析にかけているだけなので、とても個々人レベルでは使えません。

その点を鑑みるに、課題の問題に取り組むのと同様にwithin-individualでの解析方法の確立に取り組むべきだと思うのです。何度か提案していますが、やはりMVPAかなと考えているのですが。
by viking URL 2010/06/08(Tue)20:46:19 編集
Re:課題の問題もさることながら
MVPAでは、「個人内でしか使えてなかった(最近は個人間での研究もあるっぽいタイトルを見かけましたが)」のが問題で、「ウソ発見器」関連では「個人間でしか使えてない」のが問題、というのは不謹慎ながらなんだかおもしろいですね。あべこべ具合が。

MVPAとなると、かなり被験者側の「忍耐」が必要になってきそうで、なかなか協力を仰ぐのが大変そうなイメージがあります。
某ドラマのように、短時間でしゅしゅっと結果が出てくればいいんですけどね・・・現実はそんなに甘くないですねー。

「個人脳で研究」となりますと、論点になっていた前頭のほうの部位なんかどう扱うのかしら、と思います。
某分野で言われるような「どこそこが活動しているからこのときこころは○○を行っている」という短絡的な論におちてしまうのではないかという危惧がありますね。
(注:この発言はフィクションです。わたしはどの研究者のことも想定しておりませんw)

そして、まさに「機械的に」分類してしまうMVPAだからこそ、分類の境界線となる認知課題を洗練させる必要があるのではないかと思います。
最初っから妥当でない線引きの上でMVPAを適用してしまうと、やはり目指す成果(妥当な「ウソ発見器」)は得られないのではないでしょうか。
2010/06/08 22:50
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