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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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そいや飛行機ん中でティム・バートンの『Big Fish』みたわ。



公開当時は「ティム・バートンご乱心」みたいな扱いされててスルーしてたんだけど、かまえを解いて見てみたら単純に面白かった。
まあベースがいわゆる「感動もの」にされてるからそこはたしかにご乱心と言われても致し方ない。

しかしメインは王道フリークもの。
そして虚実皮膜入り乱れ系。
はい、好物です。とても。

虚実皮膜の混じりっぷりがとても楽しいので、そういうのが好きなわたしやわたしの弟にはとてもおすすめな映画でした。
感動もの親子モノガタリはあくまでおまけ。
語られるモノガタリと紡がれるモノガタリが絡み合って分離不可なところまで来て「あれ、どこからどこまでが劇中モノガタリ?」とあやめもわかたぬ混沌に陥るのが心地よい。

そしてメインはフリークもの・サーカス的空間ですよ。
けばけばしい色彩と暗い明りと、名状しがたい目。
こういうのを描くとなったらやっぱりティム・バートン独壇場か。
しかしブラッドベリやスタージョンに出てくるようなアメリカのサーカスってなんなんだ本当にもう。
日本の見世物小屋とは違うのか。
独特の文化、独特の社会、独特の空気。
そしてブラッドベリのように熱狂的にそれを愛するひとがいる。
いったいなんなんだあれは。
そんなにアメリカのサーカスは蟲惑的な空間なのか。
それとも、サーカス的空間を崇め讃える文化があるのか。
謎だ。

これはぜひ、いつかそのものを体験してみないとなるまい。
しかし日本のTVで宣伝されてるような大きいサーカスじゃなくって、フリークもののあるこじんまりサーカスって現存してるんだろうか?
日本の見世物小屋もほぼなくなっているようだし。
あ、学部のころに「大阪には現役の蛇女さんがいらっしゃる」ということを大阪っ娘から聞いたことあるなあ。
ブラッドベリの愛する「ハロウィン的なもの」ってどんどん世の中から消えていってるのかしら。
ファンとしては侘しいね。

ちょっ・・・

小松左京さんが身罷られたとのこと。
マジですか。

時代がまた流れていくということか。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


前回読んだ『未来少女アリス』に関して。
偉大なる元ネタ『不思議の国のアリス』ぐぐってたら、なんと今はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで翻訳公開されてるじゃないですかー。
www.genpaku.org/alice01/alice01j.html
ネット時代すげー。

まあでも、いつかはちゃんと原文で読んでみたいなあ。
『不思議の国~』のほうも、『未来少女~』のほうも。

そうやって、原文で読む訓練しようと思って進んでない原文の『火星年代記』がたぶん押し入れにあるはず。


ちょっとバスやら電車やらに揺られる用時ができたので、車窓のおともにSFをつれていったぜ!
そこは論文読むべきじゃないのかとかつっこみどころはあるかもしれないけどきかないぜ!

というわけで、なめくじ都市をすきになろうキャンペーンその2です。
まあ端的にいうとなめくじ都市を舞台にしたSFを読むわけです。
前回はこちら

んで今回読んだのは、前回と同じ作者で、邦題は『未来少女アリス』というもの。



んではいつものよーに感想はつづきのところで。


どうにもならぬ苛々と狂騒のまま床に就いて、雨の音を聞きながら朝を迎えたわけですが勿論そんなことでは何の解決にもならねえ。
ごろんごろんと寝返りと八つ当たりみたく繰り返していたら、ふと読み返したくなった本があった。
わたしが身も世もなく惚れ込んでいる津原泰水の、わたしが思うに最高傑作『蘆屋家の崩壊』を。



そう思ったら矢も楯もたまらず、引越ししても持ち込む少数精鋭本の入ったダンボールからこいつを抜き出した。
神戸の地下道の古本屋さんで出会って以来、この本と住居を別にしたことはない。
わたしとつきあいが古いひとは、わたしがこの本をいかに愛しているか、耳にたこができるレベルで聞かされたことがあるだろう。
この本はいろんな理由で「無人島に一冊だけ持っていくならこの本」に選んでもよい。
雨の音を聞きながら読み返し、改めてその感想を記しておこう。

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