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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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ここでは、あえてきなくさい話題を避けてきました。
(避けきれてないよ!というつっこみは受け付けますが…)
ここはわたしの研究のめもだから。
わたしの研究の話をともだちにできたらいいな、という場だから。

ですから、今さまざまな議論を呼んでいる「事業仕分け」についても、ここで発言はしないでおこうと思っていました。
今のわたしの立場では、できることが何もなくて、結局感情の吐露にしかならないと思ったから。

ただ、「研究者から政治へのはたらきかけがとても少ない」という意見を目にして、できることがあればいいのになあ、と思っていたら、事業仕分けのまとめサイトを見つけました。
mercury.dbcls.jp/w/

こういう場所で、さまざまなひとたちが連携してはたらきかけることは可能なのかなあ。
そのはたらきかけで、何かを動かすことが可能なのかなあ。

とりあえず、できることを探そう。
とりあえず、いろんなひとと情報を共有しよう。
そう思ったので、あえて自分ルールを曲げて、ここでこの話をしました。

公的な場で、「若手研究者及びそのタマゴへ国のお金を注ぎ込むべきではない」という意見を「国民の声」にされてしまった。
この問題に、どうやったら立ち向かえるのか。

……ってしっかり考えたいところだけど今みたいなたいへんな時期にそこまでリソースつぎこむ余裕ないよ!というのがホンネでもある。
あーもう。なんでこんな時期にこんなおおごと決めるのよ。

夏だ!日食だ!!!

いやあこんなおもしろイベントを放置するなんてできない。
はくろんしかくしんせいしょ?しゅっちょうてつづき?
そんなもんあとでいい!
今日しか見れない日食が見たい!

…と思っていたが曇天。
しょんぼりしながら各地中継にかじりつくてれびっこ。

だが!
だがしかし!
駄菓子菓子!

天は我等を見捨て給うたわけではなかった!!!


気分転換してたらこんなんに流れ着いた。
zasshi.news.yahoo.co.jp/article
なんだこれ。

>おそらく1番がキキ、2番がブーバだと考えたはずです。
え?ありえんくね?
逆だろふつう。
爆発してるっぽい1番がブーバで、まったりしてげな2番がキキじゃね?
何言ってんのこのひと。

と思ったら
>この質問をさまざまな言語圏で実施したところ、約98%の人が同じ回答をしています。
ええええええええええええええ。
ありえん。
まあソースないし探す気も無いからこのへんの妥当性については保留。

しかも
>なぜ1番がキキなのかを論理的に説明できる人は、まずいないと思います
いやいや。
ブとかバとか破裂音じゃん。
爆発っぽいじゃん。
だから爆発の記号っぽいかたちの1番がブーバ。
めっさ論理的じゃね?
あとキキっていったら魔女の宅急便じゃん。
女の子じゃん。
だからまるっこい2番がキキ。
ふつーに説明できるじゃん。
何いってんのこのひと。

さらに
>無意識の脳が膨大な処理をして答えを導いてくれる
無意識ってなんだよそれ。

ふつーに考えれば、ブーバだのキキだのって連想じゃん。
つまり、長期記憶でどんなもんが音あるいは視覚的特徴に関連付けられてるか、によって回答が導き出されようもの。
なんでもかんでも意識って言い出すのきもい。

ついでに言うとこの上のほうにある
>発想を変えるには脳の別の部分を使えばいい
ってどこからツッコミ入れればいいですか?
むしろぐーでなぐっていいですか?

いちお冷静になってかるーくつっこんでみますか。
・脳の情報表現は分散処理的
・「ここにこの情報があるよ!」なんていう局在論断言はできない
・なのに新しい発想=別の部分とかもうね(ry
・ついでに言うと機能局在的な説を支持してるひとだとしても、「思考」という機能はたぶん似たような場所(やっぱし前頭前野とかか?)なんじゃね?
・あーもうまじめにとりあうのめんどくせ

いや、問題なんはこんな与太が、少年漫画雑誌の裏表紙裏の「身に着けるだけで宝くじは当たるし美人で性格のいい彼女もできるしテストは山勘があたるし札束風呂なペンダントの広告」的扱いではなくて、いい年したオトナ(おそらくはおっちゃん?)がふむふむと読みげなかんじに掲載されているところか。
それともあれか、これは週刊誌的な読んで愉しむ与太なのか。
宇宙人が飛来したりイエスや楊貴妃が日本に来てたりする類のアレなのか。

もしそうだとしたら、「脳科学」(笑)はその程度の需要、その程度の扱いだということ。
これが神経科学に与える悪影響はいかほどだろうか。

もしそうじゃないとしたら。
これが「愉しむ与太」じゃないとしたら。
論理的思考なんて日本社会で生きてくうえでは必要ないぜ!ってことなんかもね。


まあ「脳科学」(笑)が神経科学に対して嫌がらせみたいな立ち位置にいる、って話は本業神経科学者のひとたちがぼちぼちおっしゃっているし、まあ神経科学に限定しなくても似非科学批判的な文脈で語られることも多いから、ひとまずはそこらのひとに任せておいて。

わたしが問題だと思うのは、「脳科学」(笑)のひとたち及び神経科学者の一部は、心理的機能について言及するわりにあまりに心理的機能への考えがぞんざいではないかということ。
ま、その問題があるからこそ、工学系数学もろくすっぽできない文系出身心理学者が神経科学に食い込む余地があるんですけどね。
上に書いた例でいうなら、「意識」と「無意識」とか、「発想」とか、それはどういう心的機能なのかという定義問題や、心的機能と神経活動の対応づけははたしてそれであってるのかという(局在論やら分散処理やらの説とも絡む)問題及びミスリーディングがイクナイんじゃね?っていう。
前述のように、「無意識による情報処理」とかもやっとしたこと言って哲学屋さん(そしてせーしんぶんせき屋さん。言っとくけどフロイトは心理学者じゃないぞ。そしてわたしは個人的にはせーしんぶんせきは心理学じゃねーよヴォケ
って思ってる。やつらはどっちか言うと文学ですよ)をぬか喜びさせたあげく「君たちには失望させられたよ」みたいなこと言わしておくよりも、「音韻情報と形態情報の間で連想(2つのものごとがペアとして長期記憶に貯蔵されよるから、かたっぽが出てきたらもうかたっぽのことも考えちゃう)がなされて対応付けられる」とか言ってたほうがなんぼか明瞭だし計量的に調べられるんじゃね?
たとえば、連想価(どんだけ連想しやすいかの指標)の高いもんと低いもんを比べて、高いもんのほーはすぐに名前つけれるとか、連想に文化差のあるもんでおんなじ課題やったら異文化で結果違ってくるのか、とか。
あれひょっとしたら元ネタってちゃんとそーゆー研究なんじゃね?と思ったらうぃきぺでぃあにあったよorz
やっぱものごとはちゃんとソース確認してから考えたほうが効率がいいですねorz
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%90/%E3%82%AD%E3%82%AD%E5%8A%B9%E6%9E%9C
ラマチャンドランか。ラマチャンドランが犯人か。
まーでもラマチャンドランもなんか心的機能と神経活動の対応付けそれでいいのかよって思うときあるな。
てゆーかこんだけはっきり課題に関連する心的機能明言されてんのに「意識」とか持ち出してくるからイラッとくるのか。
それはわざとミスリーディングを誘ってんのか?

まーよーするに、「脳科学」(笑)なんぞにふりまわされないためには、神経科学リテラシーが必要なんはもちろんだけど、心理学リテラシーもけっこー必要なんじゃねー?とも思いますよ。と。
そんだけ。

ただ、神経科学を専門にしてる研究者でも、心理学リテラシーがちょとあやういひとはいる。
(まー心理学の研究者でも、統計学リテラシーやら神経科学リテラシーあやういひといるけど)
そこんとこはうまくリテラシー教育っつーか共有できたらいいのになーと思うんだが。
まーそのへんがめんどくさいから、それぞれとくいなジャンル持ち寄って共同研究しようぜ!ってなるのはよいと思うけど。
んでも異分野での共同研究ってそんなさくさく成立してないよーな気がする。
わたしがいい例を知らんだけかもしらんけど。

どーでもいいけど、さっきのとこから辿ったウィキペディアの共感覚の項詳しすぎフイタ。
ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E6%84%9F%E8%A6%9A
この分類でいうとわたしはsound-color synesthesiaというやつをときどき発動する。
はっきりくっきり見えるのは、若干あたまがぼーっとしているときぐらいだけど。
でもそれをちゃんと認識したのは、共感覚について知識を持ってからだなー。
それまでは、色やらかたちやら見えても特に気にしてなかったしなー。
覚醒水準によって発動の有無が左右される、というのはまー神経系の話としてはおもしろいだろーと思うんだが、なにせ体系的な実験思いつかないから確認しようがない。
あ、でも覚醒水準低くないと出ない、というのは「一貫性がない」と判断されるから共感覚の定義にはあてはまらんのか。
まーよくわからん。
うちの研究室の男性陣は、わりと声がふかみどりとかきみどりとかですてきよ。
残念ながら覚醒水準の低い状態で研究室のひとの声を聞く状況ってのがあんましない(それはつまり、研究会でいねむりを…おっとげふんげふん)ので、そんな頻繁に見れないんですがね。
まあわたしの好みでいうならみどり味のある藍色ぐらいの声の男性が好きですね。
なんだったらマンセル色見本で指してもいいですぜ!

ふと思ったけど、色とか形とかカテゴリ集合のでかいものが音にかぶさってくるから、わたしは音弁別閾がでかい(ぜんぜん判別できない)のかもしれない。
逆に、音弁別ができないからこそ、視覚情報との連合で情報を識別しよーとしてんのかもしれない。
こーゆー仮説って考えてるときがいちばん楽しい。
考えるだけならグラントもいりませんから。

反復横飛びみたいな動きをしてるみどりの細長いものがあったので、「わーばったがおるー」と思って喜んで近づいていったら葉っぱだった。
オカルトだ!!!


それはともかく。
なんか一部で超有名らしい錯視ドラゴンペーパークラフト
www.grand-illusions.com/images/articles/opticalillusions/dragon_illusion/
ですが、うちの研究室近辺では主に非常勤でのネタに使われています。
まあ視知覚系の講義を引き受けるひとが多いからか。

んで、「非常勤で使うからいっぱい作って!」とお願いされた3人ぐらいで、4つ作って並べたのが画像。
PICT0459_s.JPG

なんだか顔が立体的に見えますか?
これ、実はでっぱってみえる部分(顔の上側)ってへっこんでるんですよ。
よくみたら暗いでしょ?

あと、斜めから見ても、正面から見ても、ドラゴンがこっち向いているように見えます。
流石にそれは画像では表現できないけど。

単眼奥行き手がかりに起因するそうなので、片眼つぶってみるとよいそうな。
もし、興味が湧いた方は、リンク先からpdfでもダウンロードして作ってみてください。

…こんなとこに非常勤ネタをうpったら、ネタバレになって怒られないだろうか…
まあ非常勤先になりそうなとこの学部生が見なければいいか。
いやいいのかな。
とりあえずともだちに見せたいのでうp。

つ、ついに自分の論文がpublishされたよ!
はぢめてのろんぶんだよ!
(遅咲きだなあ、というツッコミはこの際無視)
PubMedのRSSで自分の論文がきたよ!
ついにPubMedになかまいりだよ!
うっはははーい!
(へんなてんしょん)

そしてなんか「論文pdfもらっていきますね」って知らない研究者からめーる来てたよ!!!
Dr. A…って呼ばれててなんかいろいろ違うけどこの際その勘違いも楽しいよ!

あくせぷとされたらpublishされるのはあたりまえなんだけど。
こうやって、海の向こうの知らない誰かが、自分の論文を読んでくれる。
そのことを実感すると、論文書くってすごいことなんだなあ、と思う。
ああ、研究やっててよかったなあ。
(そのレベルのへちょさはおいておくとして)

この論文の方向は今後あんまし関わらないかもしれないけど。
それでも、ひとりでも多くのひとに読んでもらえたらうれしいな。

(ここで論文誌のURLを貼ろうかとか思ってしまうあほな自分。
もっとつつしみなさい。はい)

うはー。すげえ。ろんぶんってすげえ。
世界とつながってる。すげえ。
こんなちまっこいやつがちまちまやった研究を、知らないひとが読むんだ。
すげえ。研究の世界ってすげえ。

よし!このてんしょんでこれからのめんどくさいことどもに取り組むぞ!

…うひゃあ。


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