めもめも ...〆(。_。)
認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。
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vikingさんとこでおもしろいネタ(と言っていいのかどうか)が展開されてるから、おもしろがって補足いれてみるのまきー。
www.mumumu.org/~viking/blog-wp/
リンク先見てもらえれば一目瞭然ですが、例の「脳トレ」で訓練の効果が見られなかったという論文が出たよー、というにゅーす。
脳トレといえばまあいろいろつっこみたい話もありますが、そこはおいといて。
訓練の「結果」とはどういうものであったのか?というのがちらっと気になったので、せっかく心理畑でちょみっと知能検査的なこともかじったんだからそこんとこ補足いれてしまおう!という試み。
あくまで「ちょみっと」なので、あんましあてにしないでね。
ちょっと好き勝手言い過ぎてるんで、つづきのとこに書きます。
www.mumumu.org/~viking/blog-wp/
リンク先見てもらえれば一目瞭然ですが、例の「脳トレ」で訓練の効果が見られなかったという論文が出たよー、というにゅーす。
脳トレといえばまあいろいろつっこみたい話もありますが、そこはおいといて。
訓練の「結果」とはどういうものであったのか?というのがちらっと気になったので、せっかく心理畑でちょみっと知能検査的なこともかじったんだからそこんとこ補足いれてしまおう!という試み。
あくまで「ちょみっと」なので、あんましあてにしないでね。
ちょっと好き勝手言い過ぎてるんで、つづきのとこに書きます。
紹介されてるのは、
脳トレのゲームを6週間やって、ゲームの成績自体は向上した。
でも知能検査の成績は向上しなかった。
という論文の内容。
そこで心理屋さんの疑問。
「脳トレで訓練するスキルと、知能検査で調べるスキルは対応しているのか?」
というわけで、この論文で登場した「知能検査」をざっくり検証。
Supplementaryがまだっぽいので引用論文から推測します。
なので実際彼らが用いた課題と違ってても怒っちゃやーよ。
めどいのでPubMedリンクもつけず。
・推論
Baddeley, A. D. A three-minute reasoning test based on grammatical transformation. Psychometric Sci. 10, 341–342 (1968).
おっと出たなあ。
これは
Kyllonen & Christal (1999). Reasoning ability is (little more than) working-memory capacity?! Intelligence, 14, 389-433
でも使われている課題だー。
「AはBより先行する」なんてかんじの順序に関する文章を読んで、AやBの要素を順番に並べるというもの。
しかし「推論」に関しては、言語的推論、数的推論、空間的推論など情報の種類もちがう性質も違うものがいっぱいあるから、テストバッテリーで行うのがふつうだと思うんですが…?
なんでこれしか出ないのか謎。
○言語性短期記憶
該当論文は
・Conklin, H. M., Curtis, C. E., Katsanis, J. & Iacono, W. G. Verbal working memory impairment in schizophrenia patients and their first-degree relatives: evidence from the digit span task.
Am. J. Psychiatry 157, 275–277 (2000).
・Turner, D. C. et al. Cognitive enhancing effects of modafinil in healthy volunteers.
Psychopharmacology (Berl.) 165, 260–269 (2003).
はい待った。
「(言語性)短期記憶は高次認知との有意な正の相関を持たない」のでは?
とくに最初のdigit spanなんで数字をいくつ覚えられるかって課題でしょ?
(Brainerd & Kingma (1985) On the independence of short-term memory and working memory in cognitive development. Cognitive Psychology, 17, 210-247とか。
探せばもっとでてくるだろけどめどいのでパス。
とりあえず
・Engle, et al. (1999) Working memory, short-term memory, and general fluid intelligence: A Latent-varibale approach,
Journal of Experimental Psychology: General, 128, 309-311
にざっくりまとめ&短期記憶とワーキングメモリと流動性知能の関係が論じられてるので興味があるひとはそちらへ。
○空間性ワーキングメモリ
ここでは
・Elliott, R. et al. Effects of methylphenidate on spatial working memory and planning in healthy young adults. Psychopharmacology (Berl.) 131, 196–206 (1997).
・Mehta, M. A. et al. Methylphenidate enhances working memory by modulating discrete frontal and parietal lobe regions in the human brain.
J. Neurosci. 20, RC65 (2000).
・Owen, A. M., Downes, J. D., Sahakian, B. J., Polkey, C. E. & Robbins, T. W. Planning and spatial working memory following frontal lobe lesions in man.
Neuropsychologia 28, 1021–1034 (1990)
の論文が挙げられてる。
とりあえず課題は1こみたいなんでせっかくだから筆者のとこ参照。
はこがたくさんあって、順番にものをいれていきますから、その順番どおりにはこをあけてくださいねって話らしい。
なんでCorsi Blockちゃうのか謎。
ちなみにCorsi Blockとは、ブロックがたくさんあって、ブロックを1こずつ指示していきますからその順番を覚えて順番どおりにはこをゆびさしとかしてくださいねって課題。
(Gilhooly et al., 2002 Visuo-spatial and verbal working memory in five-disc Tower of London task: An individual differences approach.
Thinking and Reasoning, 8, 165-173 なぞに登場する)
みんな「俺が課題作った」って言いたいだけちゃうんかと。
とりあえず「系列記憶」こみの空間短期記憶という意味でワーキングメモリ。
○対連合学習
んで論文は
・Sahakian, B. J. et al. A comparative study of visuospatial memory and learning in Alzheimer-type dementia and Parkinson’s disease. Brain 111, 695–718 (1988)
・Owen, A. M. et al. Visuospatial memory deficits at different stages of Parkinson’s disease. Neuropsychologia 31, 627–644 (1993).
…筆頭著者のひと、いわゆる神経心理学(=症例研究)のひとなのね。
それはともかく、これはそのまんま、無意味図形のペアを覚えるだけの課題。
……ええと、心理屋さんの率直な感想言っていいですか?
…なんでこんな課題がアンバランス(しかも高次認知というか知能とあんま関係なさげなのばっか)なの?
アンバランスな点については、まあ推論のとこにも書きましたけど。
空間能力にすぐれているひとと、文章読解にすぐれているひと、数学がとくいなひと、創造力のあるひと・・・すぐれた認知パフォーマンスにはいろんなタイプがあるのに、そのへんほったらかし。
それでいいんかと。
それとね、ふつーに考えて欲しいの。
「たくさんものを覚えられる」=「かしこいひと」ですか?
まあ「かしこい」の定義にもよるんですけどね。
知能検査では、単純な記憶課題もいちおうバッテリーに含めているものが多いですが、推論だのややこい課題では、単純な記憶課題とそんなに相関がないらしいよ、というのは上記に書いたとおり。
その時点で数字覚える課題と図形のペアを覚える課題、調査するだけ無駄だよね。
そもそも高次認知を測れてない&調べる課題特性に漏れがある調査ってどうなのよ、と。
んで、ワーキングメモリを訓練すると流動性知能(この場合は推論)に効果あり、という論文をvikingさんは引いていらっしゃって、そこでも「もしかしたら今回のOwenら論文とは方向性が違う」とコメントなさってますが、まさにその通りの話ではないかと思います。
ワーキングメモリと短期記憶の課題は何か、っていいますと、ワーキングメモリの場合は記憶表象の操作まで概念の中に含めるんですよねー。
心理学辞典をお持ちの方はぜひ辞書ひいてください。わたしなんかのぐだぐだ解説よりよっぽど正確ですから。
んで、ワーキングメモリの訓練というと、たぶんその表象操作の部分、それを可能にする注意制御の訓練が効いてくるのではないかと。
ワーキングメモリの訓練の論文、ほかでも見たような気がしてざっとHDD内をぶちまけてみたけどなかった。
とりあえずそれっぽげなんを紹介しとくと、
Kelly, et al., 2006 Flexible cognitive control: Effects of individual differences and brief practice on a complex cognitive task.
NeuroImage, 31, 866-886
では訓練して変わるのは注意制御の部分だー、みたいなかんじ。
Chein & Schneider, 2005 Neuroimaging studies of practice-related change: fMRI and meta-analytic evidence of a domain-general control network for learning.
Cognitive Brain Research, 25, 607-623
んで注意制御みたいなスキルなら、課題に特化したスキルじゃないよねー、みたいなはなしかと。
(ほんとはもっと神経科学よりですが、あえて心理よりのはなしを書いてます)
もいっこ「課題に無関連な情報を抑制する機能を訓練したよ!」ってのをどっかで読んだ気がするんだけどどこだったっけな。
とりあえず、ワーキングメモリ訓練ならば注意制御かなんか、課題に特化しないスキルの訓練ができるので、他の課題の成績も向上するかも?な話はできなくもないですが。
脳トレがはたしてそれに該当するものなのかどうかは、わたしは寡聞にしてわかりません。
でも、とりあえずわかったことがひとつ。
「みんな実験心理学をおいてけぼりにしすぎ」
これに尽きる。
某先生なり今回の論文なり、どっちも認知機能を論じるはずなのに、かたやバイオな神経科学者、かたや臨床よりの神経心理学者。
知能や推論を研究している、あるいはそこらへんをいっちょかみしている実験心理学者にちょっとでも耳を傾けてくれれば、認知を調べる上での注意点なり調べるときに便利な課題なりこれまでの研究成果なりを語って、ガチガチの神経科学者や医者に足りない視点を補えるのに、なんでみんな実験心理学者に声かけずにむちゃくちゃな行動実験するのかと。
もう!なかまはずれにすんなよー!!と言いたい。
確かに神経科学者は、脳のことに詳しいでしょう。
でも「この課題をしたら前頭葉が働きます」ってその「課題」についてちゃんと知っててくださいますか?
その課題にまつわる議論、最新の成果も含めてご存知ですか?
と、わたしみたいなひよっこでも思うわけさ。
実験心理学、とくに推論や知能を研究する認知心理学分野の大先生たちはさぞ悔しかろう。
まあそのぶんこっちは神経科学について無知なんですけどね!
だから手を組めばいいのにさー。
工学や医学のひとたちはすぐ神経科学でタッグ組むのにねー。
なんで心理学ばっかなかまはずれにするかなー。
…あ、「文系だからあたまわるい」と思われてたりするんだろーかー。
いやわたしはあたまわるいけど、えらい先生方やすごい先輩方は頭切れるひと多いのにねー。
結論。
認知機能を論じてるのに、心理学をちゃんとフォローしてくれない点でどっちもどっち。
・・・べ、べつにすねてなんかいないんだからねっ!!!
脳トレのゲームを6週間やって、ゲームの成績自体は向上した。
でも知能検査の成績は向上しなかった。
という論文の内容。
そこで心理屋さんの疑問。
「脳トレで訓練するスキルと、知能検査で調べるスキルは対応しているのか?」
というわけで、この論文で登場した「知能検査」をざっくり検証。
Supplementaryがまだっぽいので引用論文から推測します。
なので実際彼らが用いた課題と違ってても怒っちゃやーよ。
めどいのでPubMedリンクもつけず。
・推論
Baddeley, A. D. A three-minute reasoning test based on grammatical transformation. Psychometric Sci. 10, 341–342 (1968).
おっと出たなあ。
これは
Kyllonen & Christal (1999). Reasoning ability is (little more than) working-memory capacity?! Intelligence, 14, 389-433
でも使われている課題だー。
「AはBより先行する」なんてかんじの順序に関する文章を読んで、AやBの要素を順番に並べるというもの。
しかし「推論」に関しては、言語的推論、数的推論、空間的推論など情報の種類もちがう性質も違うものがいっぱいあるから、テストバッテリーで行うのがふつうだと思うんですが…?
なんでこれしか出ないのか謎。
○言語性短期記憶
該当論文は
・Conklin, H. M., Curtis, C. E., Katsanis, J. & Iacono, W. G. Verbal working memory impairment in schizophrenia patients and their first-degree relatives: evidence from the digit span task.
Am. J. Psychiatry 157, 275–277 (2000).
・Turner, D. C. et al. Cognitive enhancing effects of modafinil in healthy volunteers.
Psychopharmacology (Berl.) 165, 260–269 (2003).
はい待った。
「(言語性)短期記憶は高次認知との有意な正の相関を持たない」のでは?
とくに最初のdigit spanなんで数字をいくつ覚えられるかって課題でしょ?
(Brainerd & Kingma (1985) On the independence of short-term memory and working memory in cognitive development. Cognitive Psychology, 17, 210-247とか。
探せばもっとでてくるだろけどめどいのでパス。
とりあえず
・Engle, et al. (1999) Working memory, short-term memory, and general fluid intelligence: A Latent-varibale approach,
Journal of Experimental Psychology: General, 128, 309-311
にざっくりまとめ&短期記憶とワーキングメモリと流動性知能の関係が論じられてるので興味があるひとはそちらへ。
○空間性ワーキングメモリ
ここでは
・Elliott, R. et al. Effects of methylphenidate on spatial working memory and planning in healthy young adults. Psychopharmacology (Berl.) 131, 196–206 (1997).
・Mehta, M. A. et al. Methylphenidate enhances working memory by modulating discrete frontal and parietal lobe regions in the human brain.
J. Neurosci. 20, RC65 (2000).
・Owen, A. M., Downes, J. D., Sahakian, B. J., Polkey, C. E. & Robbins, T. W. Planning and spatial working memory following frontal lobe lesions in man.
Neuropsychologia 28, 1021–1034 (1990)
の論文が挙げられてる。
とりあえず課題は1こみたいなんでせっかくだから筆者のとこ参照。
はこがたくさんあって、順番にものをいれていきますから、その順番どおりにはこをあけてくださいねって話らしい。
なんでCorsi Blockちゃうのか謎。
ちなみにCorsi Blockとは、ブロックがたくさんあって、ブロックを1こずつ指示していきますからその順番を覚えて順番どおりにはこをゆびさしとかしてくださいねって課題。
(Gilhooly et al., 2002 Visuo-spatial and verbal working memory in five-disc Tower of London task: An individual differences approach.
Thinking and Reasoning, 8, 165-173 なぞに登場する)
みんな「俺が課題作った」って言いたいだけちゃうんかと。
とりあえず「系列記憶」こみの空間短期記憶という意味でワーキングメモリ。
○対連合学習
んで論文は
・Sahakian, B. J. et al. A comparative study of visuospatial memory and learning in Alzheimer-type dementia and Parkinson’s disease. Brain 111, 695–718 (1988)
・Owen, A. M. et al. Visuospatial memory deficits at different stages of Parkinson’s disease. Neuropsychologia 31, 627–644 (1993).
…筆頭著者のひと、いわゆる神経心理学(=症例研究)のひとなのね。
それはともかく、これはそのまんま、無意味図形のペアを覚えるだけの課題。
……ええと、心理屋さんの率直な感想言っていいですか?
…なんでこんな課題がアンバランス(しかも高次認知というか知能とあんま関係なさげなのばっか)なの?
アンバランスな点については、まあ推論のとこにも書きましたけど。
空間能力にすぐれているひとと、文章読解にすぐれているひと、数学がとくいなひと、創造力のあるひと・・・すぐれた認知パフォーマンスにはいろんなタイプがあるのに、そのへんほったらかし。
それでいいんかと。
それとね、ふつーに考えて欲しいの。
「たくさんものを覚えられる」=「かしこいひと」ですか?
まあ「かしこい」の定義にもよるんですけどね。
知能検査では、単純な記憶課題もいちおうバッテリーに含めているものが多いですが、推論だのややこい課題では、単純な記憶課題とそんなに相関がないらしいよ、というのは上記に書いたとおり。
その時点で数字覚える課題と図形のペアを覚える課題、調査するだけ無駄だよね。
そもそも高次認知を測れてない&調べる課題特性に漏れがある調査ってどうなのよ、と。
んで、ワーキングメモリを訓練すると流動性知能(この場合は推論)に効果あり、という論文をvikingさんは引いていらっしゃって、そこでも「もしかしたら今回のOwenら論文とは方向性が違う」とコメントなさってますが、まさにその通りの話ではないかと思います。
ワーキングメモリと短期記憶の課題は何か、っていいますと、ワーキングメモリの場合は記憶表象の操作まで概念の中に含めるんですよねー。
心理学辞典をお持ちの方はぜひ辞書ひいてください。わたしなんかのぐだぐだ解説よりよっぽど正確ですから。
んで、ワーキングメモリの訓練というと、たぶんその表象操作の部分、それを可能にする注意制御の訓練が効いてくるのではないかと。
ワーキングメモリの訓練の論文、ほかでも見たような気がしてざっとHDD内をぶちまけてみたけどなかった。
とりあえずそれっぽげなんを紹介しとくと、
Kelly, et al., 2006 Flexible cognitive control: Effects of individual differences and brief practice on a complex cognitive task.
NeuroImage, 31, 866-886
では訓練して変わるのは注意制御の部分だー、みたいなかんじ。
Chein & Schneider, 2005 Neuroimaging studies of practice-related change: fMRI and meta-analytic evidence of a domain-general control network for learning.
Cognitive Brain Research, 25, 607-623
んで注意制御みたいなスキルなら、課題に特化したスキルじゃないよねー、みたいなはなしかと。
(ほんとはもっと神経科学よりですが、あえて心理よりのはなしを書いてます)
もいっこ「課題に無関連な情報を抑制する機能を訓練したよ!」ってのをどっかで読んだ気がするんだけどどこだったっけな。
とりあえず、ワーキングメモリ訓練ならば注意制御かなんか、課題に特化しないスキルの訓練ができるので、他の課題の成績も向上するかも?な話はできなくもないですが。
脳トレがはたしてそれに該当するものなのかどうかは、わたしは寡聞にしてわかりません。
でも、とりあえずわかったことがひとつ。
「みんな実験心理学をおいてけぼりにしすぎ」
これに尽きる。
某先生なり今回の論文なり、どっちも認知機能を論じるはずなのに、かたやバイオな神経科学者、かたや臨床よりの神経心理学者。
知能や推論を研究している、あるいはそこらへんをいっちょかみしている実験心理学者にちょっとでも耳を傾けてくれれば、認知を調べる上での注意点なり調べるときに便利な課題なりこれまでの研究成果なりを語って、ガチガチの神経科学者や医者に足りない視点を補えるのに、なんでみんな実験心理学者に声かけずにむちゃくちゃな行動実験するのかと。
もう!なかまはずれにすんなよー!!と言いたい。
確かに神経科学者は、脳のことに詳しいでしょう。
でも「この課題をしたら前頭葉が働きます」ってその「課題」についてちゃんと知っててくださいますか?
その課題にまつわる議論、最新の成果も含めてご存知ですか?
と、わたしみたいなひよっこでも思うわけさ。
実験心理学、とくに推論や知能を研究する認知心理学分野の大先生たちはさぞ悔しかろう。
まあそのぶんこっちは神経科学について無知なんですけどね!
だから手を組めばいいのにさー。
工学や医学のひとたちはすぐ神経科学でタッグ組むのにねー。
なんで心理学ばっかなかまはずれにするかなー。
…あ、「文系だからあたまわるい」と思われてたりするんだろーかー。
いやわたしはあたまわるいけど、えらい先生方やすごい先輩方は頭切れるひと多いのにねー。
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がっつり:論文や研究関連をがっつり。
びっくり:科学ニュースでびっくり。
まったり:空想科学などでまったり。
ばっかり:デザイン系自己満足ばっかり。
ほっこり:お茶を嗜んでほっこり。
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最近デコーディングが気になる。
でも基本なんでもこい。
好奇心は悪食。
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リンクの件ですが、せっかくの機会ですし議論を広げるためにも拙文を利用していただこうと思います。こんなぐだぐだな解説でよければ使ってやってくださいませ。
本当のことをいうと、大「脳」洋航海記のような大人気ブログにリンクはっていただくなんて畏れ多いですし、うちの身内のほぼ8割ぐらいは読者だから身内にだまって細々つけてた駄めもがばれるうひゃーはずかしいいいいいいい、なんて葛藤もあったんですが。
いつかそのうちばれるだろー、というあきらめと、そもそも本名で仕事しようじゃないかってこないだ決めたろ、というつっこみとを以って開き直ることに致しました。
うだうだぐだぐだしててごめんなさい。
ネット上で、いろんな分野のいろんなひとがいろんな意見を交換できる場の一助になれれば幸いだと思います。
私も隣接領域で研究をしているもので、専門は認知心理学と、認知神経科学です。
トレーニング前と後の認知機能比較に用いられた課題(benchmark tasks)の紹介がその番組のホームページにありました。
https://www.bbc.co.uk/labuk/results/braintestbritain/3_benchmark_tests.html
確かに「知能」を測るものとしてはあまりに記憶に偏っている気が…。4つ目の推論問題だけは記憶課題ではないですが。
トレーニング課題のほうも見ることができました。
https://www.bbc.co.uk/labuk/results/braintestbritain/4_brain_training_games.html
推論課題は数字ゲームのようなものが多く、Benchmark task(言語的推論)と"cognitively closely related"(abstractより)というには少し似てないかなと思います。
トレーニング課題そのものの成績向上は見られているので、実験操作としては6週間のトレーニングは充分であったと思うのですが、その操作の影響を見るBenchmark taskがアレなもので、Azさんも研究として納得されないのではないかと思います。
結局、何によって知能を定義するかという問題がクリアされていないで調査していることが問題ですね。認知心理学のほうの人間の一人として、N-back taskや数字逆唱など、高次認知機能の調査として適切な課題がたくさんあるのにと思います。
リアル知り合いに「初めまして」とかびびるからかんべんしてもらいたい。
あと情報提供さんきうです。
>トレーニング課題そのものの成績向上は見られているので、
でここでもちょっとひっかかったのよね。
リアルのほうでちらっと言ったような気もするけど確認。
「トレーニングによる成績向上」っていうけど、はなっから成績が高いひと、トレーニングの効果があんまりでないひと、そーゆーひとも参加者の中にはけっこういたと思うの。
なのにそのへんぜんぶひっくるめて算術平均と分散で「トレーニングでのうとれ自体の成績はあがった」と言うけど、「実際にトレーニングで成績向上したひと」「はなっから成績高いひと」「結局ぱっとしなかったひと」を群わけすべきなんちゃうんかと。
つまり、「(トレーニング後の脳トレ成績)-(トレーニング前の脳トレ成績)」の数値と「(トレーニング後の推論成績)-(トレーニング前の推論成績」の相関(1:1対応を)とるべきじゃないか、ということ。
ひょっとしたら、「脳トレ訓練で成績がめきめきあがったひと」に限定すれば、推論成績があがってた、なんて可能性を否定できない。
(とくにネット上で実験を実施したのなら、対象はネットをある程度つかいこなせるだけのハイパフォーマンスな認知資源の持ち主に限られてしまう)
個人差でかい知能だの認知資源だのの話に、ふつーの分散分析で対応できるんかと。
むしろこれだけ人数集まってるなら因子分析にかけて、「脳トレと知能検査は違う因子になっちゃったよー」ってやったほうがまだ説得力あるんちゃうんかと。
そのへんに関してもつっこみたくなった。
>結局、何によって知能を定義するかという問題がクリアされていないで調査していることが問題ですね。認知心理学のほうの人間の一人として、N-back taskや数字逆唱など、高次認知機能の調査として適切な課題がたくさんあるのにと思います。
まあ実施したところがケンブリッジのMRC-CBUやから、心理よりも医療よりなんはしかたない気もする。
しかしそこならちょっと足を伸ばせば知能や推論やワーキングメモリのプロフェッショナルにいくらでも協力を仰ぐことができるだろうにね。
いや逆にかえってそれが学ば・・・ごにょごにょっていうのはうがった見方すぎるかもしれん。
ちょっと妄想しすぎた。
何にせよ、脳トレを支持する側も批判する側も、もうちょっと対象としている認知の研究に基づいて話をしてくれないと、「そもそも何について議論してるの?」というつっこみに耐え切れないと思う。
あーあと、もし特定の波がそっちに及んだらごめんな。
と起こってもいない事態について先にあやまっとく。
まぁまぁ、身を晒して議論を提起してみるというのも楽しいものですよ。たま~に問題も起きますが。笑
ということで、ぜひぜひ今後ともよろしくお願いいたします。
vikingさんの鋭い文章に慣れた人たちに、ここのぐだぐだ駄文を見られてしまうのかと思うとうわああああああごめんなさいという気分になりますが、しっかり腹を括ります。これからも何卒よろしくお願い致します。
それにしても、当該論文の話よりも、論文が出たタイミングでの某自称脳科学者のブーメラン発言につっこむほうが盛り上がってそうですね。もはや話題に乗り遅れた感があります。
今更どうしようもないので、自分にできるネタ提供をちまちまやっていくしかないですけどね。
あぁどうせならもちょっとはやく覚悟決めて騒ぎに乗じればよかったのかも・・・なんてくだらないことを思ってしまいました。