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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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今更すぎてむしろ恥ずかしいぐらいの話。

分散分析の結果を記入するとき、F(自由度)=F値、pが有意水準より大きいか小さいか って表記しますよね。
そんときの自由度の計算どうなってたっけ?ってのが気になりだして気になったら昼もねむたいので(それは春だからだ)、ちょっとめも。

まず基本。
自由度のなかみは
F(条件差の自由度,誤差の自由度)
の2つ。

1要因やったら、
(条件差の自由度)=(条件の数)-1
でおk。

なんで-1なん?ってひとは、はこにしまうイメージを描こう。
たとえばはこが3つあってものをそれぞれ1こずつしまうとき、どのはこにしまうか選べるのは1かいめと2かいめでしょ?
最後の1かいは、もうはこが選べない。
自由に選べる回数が自由度ってこと。

統計に即して言うと、統計では母集団の平均とか分散を推定するんやけど、母集団は知りえない。
なので
{(各サンプルデータ)-(サンプルの平均値)}の2乗の総和
を母分散にしたいところなんやけど、平均自体も
(母分散)/(サンプル数)
の分散を持つから、
最終的に
(母分散)={(各サンプルデータ)-(サンプルの平均値)}の2乗の総和+(母分散)/(サンプル数)
になりますよ、と。
んで変形したら
(母分散の推定値、すなわち不偏分散)=[{(各サンプルデータ)-(サンプルの平均値)}の2乗の総和]/{(サンプル数)-1}
になるよー、と。
分母が自由度。
んで、そもそもサンプルデータからサンプルの平均値引き算したものの総和って必ず0になるよね?
そしたら、例えばサンプルが3つあったとき、データの2つは勝手な値とってもいいけど、最後の1こは帳尻あわせで自動的に値が決まるでしょー。
だから勝手な値とれる数って(サンプル数)-1だよねって話。
うむわかりにくい。
説明ヘタでごめん。


話戻って、誤差の自由度はどうなるか。

対応がない場合は、
(誤差の自由度)=(サンプル数-1)*(条件数)

まあ自由度だけで考えるなら、t検定を条件数だけ繰り返すようなもん。
(実際には同一の統計的検定でt検定を繰り返すことはない。前した話なので省略)

対応がある場合は、
(誤差の自由度)=(サンプル数ー1)*(条件数-1)

なんで自由度が変わってくるかというと、対応のある場合ってのは「被験者の効果」があって、実験の効果との交互作用があると考えられるから。
よーするに、おんなじ被験者からとったデータは対応づけとかないと、解釈ずれちゃうかもしれないでしょってこと。

対応がなかったら、各条件において勝手にサンプル並べることもできるけど、対応があるときはサンプル並べを自由にできる回数が1回へる。
なので上の式。


2要因だったら、

主効果のF値のときは、
F(主効果の条件差の自由度,誤差の自由度)

条件差の自由度は1要因のと同じ。

対応なし・対応なしの完全無作為化要因計画なら、
(誤差の自由度)=(1こめの要因の条件数)*(2こめの要因の条件数)*(サンプル数ー1)

交互作用のときは
F(交互作用の条件差の自由度,誤差の自由度)
誤差は上に同じ。
(交互作用の条件差の自由度)=(1こめの要因の条件数-1)*(2こめの要因の条件数-1)


1こ対応あり・1こ対応なしの分割プロット法なら、
対応なしのほうの主効果では、
(誤差の自由度)=(対応なしの要因の条件数)*(サンプル数-1)

対応ありのほうの主効果・交互作用はおんなじ誤差項をつかうので、
(誤差の自由度)=(対応なしの要因の条件数)*(対応ありの要因の条件数-1)*(サンプル数-1)

ちなみに交互作用の条件差の自由度は上におなじ。


んで2つとも対応ありの乱塊要因計画なら、
(主効果の誤差の自由度)=(その要因の条件数-1)*(サンプル数-1)

(交互作用の誤差の自由度)=(対応なしの要因の条件数-1)*(対応ありの要因の条件数-1)*(サンプル数-1)
と。
条件差はそれぞれ上に同じ。


なんだ、混乱してたわりには整理するとかんたんなー。
表でもつくろーかと思ったけどめんどくさいのでやめた。


あ、これぜんぶサンプル数が同じ場合ね。
数が違う場合とか3要因とかはまた今度かんがう。
3要因でもまーにたようなかんじなのでとくにかんがえなくてもいいとおもうけど。
数が違ってくる場合については他に考慮することとか増えてくるから、まあそれはまたこんど。

ちょっとエクセル上でt検定するための注意点を調べてたらやはりエクセル、不具合出るわ出るわ。
例えば公式にこんなんもある。
support.microsoft.com/kb/829252/ja
他にも、
oshiete1.goo.ne.jp/qa3652974.html
とか
aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc007/207.html
とか。
このRの大御所の先生は
aoki2.si.gunma-u.ac.jp/Hanasi/excel/
にエクセルの不満をぶちまけていらっさいます。

なのに
oshiete.homes.jp/qa3702442.html
と、Rよりもエクセルを勧めるひとがいてワロタ。
しかもこのひと、「正規分布が想定できないのなら、F検定が妥当」とか言ってて吹いた。
ちょwwwwwwF検定は分散の検定なのにwwwwww
いやあネットってほんとうにこわいなあ。
(*よいこのみんなは、正規分布が想定できないなら、ノンパラメトリックな検定をつかおうね!)
(**ほんとうによいこのみんなは、ここ含めネットの情報を鵜呑みにしないで、ちゃんと自力でおべんきょうしようね!)
(***そもそもそんなよいこはこんな駄文見ない)


えーと、わたしがエクセルでt検定するのは、ちょっと出先で簡単な統計デモをする必要があるためです。
ちゃんとデータを扱いたいなら、まともな統計ソフトをつかったほうがべんりですよ。

プログラムとか書いたり、みっしり統計の勉強したかったりする場合はRがおすすめです。
今すぐ結果が欲しいんだ!という場合は解説書の多いSPSSがいいのではないかと。
Statisticaも便利らしいよ。使ったことないけど。

エクセルで検定するときの注意。
・エクセルの検定を信用しない。
・自分で関数ちまちま積む。
・ちゃんと統計の本と照らし合わせる。
・結果を誰かに話すなら統計ソフトを使おう

とりあえずのt検定。

対応なし
t値を求めるセル=(グループ1の平均-グループ2のデータの平均)/((SQRT(((SUM(AVEDEVグループ1のデータ)^2)+(SUM(AVEDEVグループ2のデータ)^2)/(グループ1のサンプル数+グループ2のサンプル数-2)*(1/グループ1のサンプル数+1/グループ2のサンプル数))

対応アリ
t値を求めるセル=(グループ1のデータとグループ2のデータの差の平均)/(SQRT((サンプル数*SUMSQ(データの差)-(SUM(データの差)^2))/(サンプル数*(サンプル数-1))

たぶんこんなかんじ。


t分布は、
tinv(確率、自由度)
が単純。
今んとこ手元のt値の臨界値表見てもだいたいあってる。
まあデモなのでだいたいでよし。
ただしtinvは両側の値しか返さないので注意。

t値がわかっててt分布ん中での確率を出したいなら
tdist(t値、自由度、1(片側)か2(両側))
で。

信頼区間まで手を伸ばすならもうRやったほうが身のためなのでt検定デモ@エクセルはここまで。
こんなわかりにくいめもを解読するくらいならエクセルでt検定するより統計ソフト使ったほうがなんぼか楽。

まあでもエクセルの場合、ソフトが普及しまくってるからかんたんなことをさっとやる分にはいいんだよね。
あとデータ管理とか。
ツールなんだから使い分けがだいじ。

基礎部分をぶっとばしてとりあえずの手順だけをめもってきた「ねこfMRIシリーズ」(今命名)ですが、ハリボテ知識ではぼちぼち歯が立たなくなってきたのと、集団解析はもちょっと先になるので、しばらくfMRI原理について勉強していこうと思います。
まあでもここを何度もお読みになっている方ならご存知でしょうが、ねこのひたいほどの記憶容量のあほのこ(しかも化学はてんでだめ。数学も苦手。ベイズなにそれおいしいの状態)の勉強ですので、遅々として進まなかったりときどき間違っていたりあほすぎておおざっぱな理解でいいやーとなったりします。
なので初学者のひとがここを見つけてもここはあんまり頼りにならないよ。
だいたいのイメージをつかむ程度にしかならないのでそこらへんはご了承ください。

とまあ言い訳はそのへんにして。
あほのこでも読める日本語のMRI入門書があればいいのですが、どうもそんな都合のいいものはないっぽいです。
たいていMRIばりばりやってる方々ってのはあほねこにとってはかしこさレベルが雲の上の方々なので、あほレベルに降りてきて解説をくださる例は稀です。
そもそもあほレベルが理解できなかったりします。「なんでわからないの?」的な。はいごめんなさい。
というわけでネット上の情報なぞを頼りにちまちまあほねこレベルでやっていきましょう。

昔先輩がMRIとはなんぞやという解説プリントをくれたのにそのプリントをどこにしまったのかわからない件。
ああああこの時点で既にあほすぎる。
もうねあほかとばかかと。
あーもーなんでないねん。
しょうがないのでいちからやろう。

つーかちょっとみない間にウィキペディア充実したなー。
かしこいひとはこれみたらもうだいたい把握できるんじゃね。
ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%85%B1%E9%B3%B4%E7%94%BB%E5%83%8F%E6%B3%95
あと参考になったのはこれ。
web.sapmed.ac.jp/radiol/MRIprinciple.html
これも若干ちんぷんかんぷんなとこあるのに。
これとか雲の上すぎる。
www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php

この時点で半泣きですが、ねこあたまでかみくだいて読みたいと思います。

他には、
www.komorebi.org/kaisetu/mri.htm
とかあっさりでわかりやすいかな。

science.is.akita-u.ac.jp/education/sentan/medicine/principle_2.html
は図がわかりやすい気がする。
とっつきにくいタームもあるけど。

www.senkensoi.net/ssnet/mechatronics/070608.html
とか正直これ読んでたらわたしのあほ文章とか読まなくてよくねってレベルに親切。


まあこのめもぶろぐは所詮わたしのウェブ上研究ノートなので、わかったことをだらだら書きます。


Kanwisher et al. 1997やEpstein & Kanwisher 1998の論文に出てくるような、ROI(FFAとかPPAとかの)の被験者ごとのスライス図ってどうやって作るんだろー。
と試行錯誤してそれっぽい方法がわかったよーなわからんよーな気がするのでめもっとく。

ステップ1.図にのっけたいROIを画像化するよ!
1)MarsBaR起動
2)ROI definition→Export→imageを選択
3)当該ROIの.matファイル選ぶ(1こだけ)
4)Space for ROI imageとか聞かれるけどBase space for ROIsでいんじゃね
5)画像ファイルをおくディレクトリ選ばされるからてきとーにどーん。
6)ファイル名指定。まあよしなに
7)気づけばなんとなく.niiができてます。

ステップ2.MATLAB上で構造画像の上にROI図をのっけするよ!

wiki.livedoor.jp/weidows95/d/SPM5%a4%c7%a4%ce%b7%eb%b2%cc%c9%bd%bc%a8%a4%a2%a4%ec%a4%b3%a4%ec
を参考に。

1)MATLABのコマンドウィンドウに slover('basic_ui') って入力
2)どのファイル読むの?というウィンドウが出るので、図を作りたい被験者のノーマライズした構造画像と、図にだしたいROIのファイルを選択する
3)それぞれについて、「これどういう画像?」っていちいち聞いてくるので、構造画像には“Structure”、ROI画像には“Blob”と答えてあげよう
4)“Blob”についてスケール範囲?を聞くらしいがデフォルトでおk
5)Image Orientationとかいう欄で表示したいスライス面をaxialかcoronalかsagittalか選ぶ。
axial=transverse=横断面な、z軸を刻んでいくかんじ。めだまの断面とか出てぎゃってなるほう。
coronal=冠状断面、y軸を刻んでいくかんじ。前からスライスしていくので耳とかみえちゃうことも。
sagittal=矢状断面、x軸を刻んでいくかんじ。左右分割されちゃう。横顔とかみえる。
6)Slices to displayっていうとこで、3つの数字を入力せなあかんのですが、
出発点となる座標(MNIで):スライスする分厚さ:終点となる座標
という構成になってるっぽい。


んでいろいろがんばってみたんですが、どうもこの方法では複数のポジティブROIを表示することが無理っぽい?
コマンドウィンドウみてたらなんか一回描いた図リフレッシュしてしまうみたいだし。
ああもう。

しょうがないので、2こいちになったROIを作成して両側FFAとか両側PPAとか作ることにした。
azcog.blog.shinobi.jp/Entry/144/
で紹介した、MasBaRのROI definitionのTransformでCombine選んで論理和(r1 | r2)したらいいわけだ。
これを図にするROIとして上の手続きを踏めばいいわけね。

…しかし改めて図にするとあれこのROIちょっとどうなん?みたいなのが見えてくるなあ…
ちょっと修正作業に追われそう。



どうでもいい疑問。
axialとtransverseとどっちがメジャーな言い方?
おしえてぐぐるせんせーい。
ということで検索結果↓
transverse section の検索結果 約 2,510,000 件
axial section の検索結果 約 7,980,000 件
というわけでaxialの勝ちー。

本来ならPubMedでやるべき。
ということでざっぱに検索。
transverse section は2440件
axial sectionは1396件
というわけでこっちではtransverseの勝ちー。
・・・あれー?

まあどっちでもいいんだろう。
自分の周辺の先生らがどっちつかってるのかこっそり聞いてそれにあわせよう。

単純主効果の検定の誤差項について教えてという依頼があったのでちょみっと勉強してみるの巻。

はいおさらい。

Q.単純主効果とはなんぞや?

A.2要因以上の分散分析で、交互作用が出たときに、とある要因の水準ごとに、他の要因の効果を調べる効果。
(道具的な定義ね。原理的な話は管轄外なのでしません。てゆかできません)
ちなみに命名は、「他の要因」のほうになる。
(つまり、要因Aと要因Bの2要因分散分析だったら、Aの水準ごとにBの効果を調べるのが「Bの単純主効果」。
逆にBの水準ごとにAの効果を調べるのが「Aの単純主効果」。
あーややこい。とりあえず効果調べたいほうって思っとけばいい)

Q.どういうときに単純主効果の検定が必要になるのか?

A.2要因以上の分散分析で、交互作用が出たとき。
交互作用が出る=水準ごとに効果の現れ方が違う、ってことだから、交互作用が出れば主効果の多重比較は行わない。
主効果単独で多重比較しても、他の要因の水準ごとに違う効果なら意味ないじゃん。
だから、交互作用が有意なときは主効果の多重比較は行わない。
だいじなことなので2回いいました。


まあおさらいはこれくらいにして。

依頼主の実験デザインについて聞くのを忘れた(・・・このねこあたまめ!)ので、とりあえず要因Aと要因Bの2要因分散分析で話を進めることにします。
・・・しまった対応のあり/なしぐらい聞いておくんだった(・・・このねこあたまめ!!!)。
あまりにも自分のねこあたまっぷりに自分でちょっとしょんぼりするわ。
しょうがないので、データ解析テクニカルブックに出てきた順番に検証していくことにする。
あああほすぎる自分。
あとめんどくさいのでデータ数が揃ってる場合しかやんない。
不揃いの場合についてはまた気が向いたときにでも。

あ、それと、数学としてエレガントな書き方は、文系いちげんさんにすげーわかりにくいので、あえてしぬほどどろくさく書きます。
エレガントな数式の時点で理解できるひとは、多分ちゃんとした本買って読んだほうが早いです。

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