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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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なんかいろいろうまくいかないから論文よむ。
今日読むのこれ↓
Scene congruency biases Binocular Rivalry
Mudrik, Deouell & Lamy
Consciousness and Cognition, in press
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21306920

左右視野別々に画像を提示する「両眼視野闘争」の方法で、風景写真のぱっと見ーがいかに注意やら意識やらにはたらきかけているかを示すよ、という研究。

まあ興味もてたら読んでみなせえ。
ざっくり読んだ中身は「つづき」で。

わりと病みっぷりがひどいので、もうちょっとおうちで作業しやすいようにしてひきこもるのもありかもしれない。
このくらくらくるかんじまで至ったのはわりとひさしぶりな気もする。
そうでもないような気もする。
たぶんどうでもいいことなので覚えていない。

まあそんなことはともかく、おうちで作業するためにファイル同期ソフトを試用してみる。
ヒト対象研究のサガ、実験データには個人情報満載なのでオンラインストレージとか万が一が怖いんですが、解析終わって論文書く分には万が一のときに困るのは自分だけなので、論文ファイルだけに運用するのはありなのではないだろーか。

というわけでSugarSyncもうちょっと活用してみることにした。
ダウンロードは前(azcog.blog.shinobi.jp/Entry/277/)に済ませている。

「同期フォルダの管理」というボタンをぽちっと押して、出てきた画面の「フォルダの追加」というボタンを押して、うpしたいフォルダにチェックをいれればストレージにいれられるっぽい。
この状態では、複数PCでの同期はされない?ぽい。
複数PCで同期させたい場合は、ダウンロードしたときに「マジックブリーフケース」というフォルダができるので、そこに同期させたいファイルをつっこむとよいようだ。
んで、SugarSyncサイトに接続&ログインしたら、同期したフォルダ・ファイルがウェブ上で見られる、と。

SugarSyncにログインした「My SugarSync」の画面に、ファイルやフォルダがずらずら表示されるから、左横のチェックボックスにチェックいれればコマンドでるからそこからダウンロードすればよいようだ。
もしくは「WebSyncで編集」という項目があるのでそれを選ぶと、ウェブ上で作業ができるらしい。

んが。
SugarSyncの同期しぬほどおそいです。
デフォルトが毎回毎回読み込むんで、文献とかうpしないほうがいい。
文献はやはりMendeleyに任せたほうがいい。

途中でごはん食べに行ってまだ同期が終わってなかったので、キレて別のサービスを試すことにしました。
とりあえずDropboxというのを試してみる。
これは無料の最大容量が2GBでSugarSyncよかちいさいが、SugarSyncと同様に仲介者を経ることで容量は少し上る様子。
www.dropbox.com/referrals
んが、研究室の環境ではどうもDropboxがダウンロードできない。
PC名にも日本語つかってないのになんでだろう?
プロキシ関係がひっかかってるらしいが、どうもアンチウィルスソフトのせいでもないらしい。
古いVer.ならいけるよ!という報告があったが、いくつかVer.おとしてもエラーはいてだめだった。

結論:無料で便利な同期ソフトなんてないのかもしれん。

あまりにもあまりなので結局どっちもアンインストールしてしまった。いらちか自分。
しょうがないのでやっぱUSB持ち歩くしかないかも。
もしくは、ひっじょーに忍耐づよくSugarSyncをつかうか。

とりあえず今日はもう体力が限界に近いのでここまで。
今度再挑戦する。

Neisserに憧れない心理学専攻の学部生などいない。
という仮説を立ててみたのだがどうだろう。

あ、あと心理学から神経科学に関与するようになった学生はみんなHebbに憧れる。
という仮説を立ててみたがサンプルサイズ2の時点でこれは真。
もすこしデータとったらどうなるかな。


まあそんな与太はともかくとして、来年度のために心理学入門書やおすすめ書をだらだら列記しておくの巻。
基本的に想定されているのは「わたしのところに来る学部生」。
なので主に記憶と視覚に関して入門書を紹介する。
言語とか思考とかがっちがちの知覚とか知らん。

あとはじめてあまぞんさんの表紙が表示されるやつ使ってみる。
ちょっとは画像ふえたかんじになるかなー。 まあてきとーに。


Neisser読むならこれ読め。
『観察された記憶―自然文脈での想起〈上〉』

『観察された記憶―自然文脈での想起〈下〉』

古典。古典にして基本。

ヘッブに関してはあきらめろ。
2003年あたりにアメリカで出た新版はすでに絶版状態。
翻訳が出る気配もねえ。
旧版の翻訳は図書館とかにあるかもね。
一応あまぞんさんでも古書は出てるね。

まあおかねによゆうのある先生とかじゃないと買うこともないだろう。
ヘッブについては読む必要もそんなにないしな。

古典でおすすめなのは『情報処理心理学入門』シリーズ。
1は「感覚と知覚」。

2は「注意と記憶」。

3は「思考と言語」。


わたしがお世話になったのは2のほう。
信号検出理論とその記憶実験への応用のしかた、d'(ディープライムと読む)の算出の方法が書いてある(はず。うろおぼえ)。
再認実験やるならおさえとくべき。

記憶に関しては『記憶研究の最前線』という本は入門におすすめ。

「ぶっちゃけもう最前線でもないだろ」とか「この表紙のセンスはどないかならんのか」などのツッコミはあると思うが、興味深い現象をいろいろ取り扱ってくれているので、自分の興味のとっかかりにするにはよいと思う。
かくいうわたしも、B3のときの実験はこの本の一部から着想を得ている。
まあ無謀すぎて微妙な結果になったのも今となってはいい思い出、かな?

同様のシリーズでおすすめなのは『「顔」研究の最前線」という本。

顔研究は主におなごどもに人気なので、これをおさえておくとびじんけんきゅうしゃとお近づきになれるかもしれない。
というのはネタで、実際男性の研究者もそこそこいるのですが、まあでも他分野より女性が多い気もする。
ただしがりがり定量的に分析するのは男性が多いですね。
んでも化粧品会社の方などがたまにコラボってたりするので、実験心理学の中ではかなり産学連携に近いところにいるのかも。
『記憶研究の最前線』と同様、興味のとっかかりを探そう。

視覚に関していえば、
『視覚の情報処理―〈見ること〉のソフトウエア』

という本と
『脳と視覚―グレゴリーの視覚心理学』

という本がおすすめ。
上のは若干古いけど、おさえとくべき現象の解説がしっかりのってるから読んでおくべき。
下のももはや古びてる感はあるけど、入門にはよいと思う。
古典的3Dめがね(笑)もついてるし。

神経科学寄りの入門書としては
『「見る」とはどういうことか―脳と心の関係をさぐる』

という新書がおすすめ。
わかりやすいしカラー図版も豊富。

視覚の中でも人気者、「錯視」についてはこの本がおすすめ。
『錯覚の世界―古典からCG画像まで』

ユーモアのきいた文章で錯視を紹介してくれる。
図版も多くてぱらぱら見るだけでも楽しい。


ついでイロモノ特集。
上の本はレポートや卒論のタネになりやすいのに対し、こっちはおもしろいし興味深いんだけど深入りすると実験がぐだぐだになる可能性大のもの。
『脳は美をいかに感じるか』

今や「神経美学」の第一人者となってしまったゼキ御大のおもしろ本。
いろんな現象が紹介されてて面白い。
んが、美的感覚を実験にのせるというのは頭かかえたくなるくらいややこしいことなので、初心者にはおすすめできない。
「いつかこんな研究ができたらいいな」ぐらいに思って読む分にはとても楽しい。

あとは、「アフォーダンス」関係。
『知性はどこに生まれるか―ダーウィンとアフォーダンス』

なんかは初心者向けに書いてくれてるからふむふむと読めてしまうのだが、アフォーダンスの概念をさらに発展させようとか実験にのっけようとすると詰む。
なんてゆーか、「アフォーダンス」ってもう完結した思想なんだよね。
面白い考えだし実際そういう情報処理はありだと思うんだけど、アフォーダンスを出発点にして詰んだ学部生というのは佃煮にするほどいるらしい。
知識として知っておくべきだけど、ここから実験を考えよう!というのはおすすめできない。
でもおもしろいんだよねえ。

そして「共感覚」関係。
『共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人』

など。
実際に実験してる人は知人にもいるのだが、被験者(共感覚のひと)を見つけるのがたいへんらしい。
実験するに足る人数集めるのたいへんだろーなー。
わたし自身も、文字と色に関しては「あーあれだなー」と連想する程度の「アソシエイター」型なので、あんましはっきりしてないし実験に向いてないもんなー。
「プロジェクター」型っぽく見えるのはどうも音の「調」らしい。
でもそっちはさらに人数少ないらしいので実験にならないよな・・・
絶対音感持ちのひとは各音に色がついたりするらしいが、わたしは音の識別がつかないのでそもそも音ごとの実験だとぐだぐだになるしなw
共感覚は「おもしろいが実験できない」現象の最たるものかもしらんね。


ちなみにこれらの本は「わたしが読んで面白かったもの」という縛りで選定してるので、へんに偏ってるのはかんべんしてください。
もっと他に最適な本はあるかもしれない。
あくまで「個人的なおすすめ」ということで。

なんかわたしが知覚のひととやりとりすると、よく「符号化特定性原理」の話をされる。
んでも知覚のひとって基本的に「記憶とかどうでもいい」と思ってる、という偏見があるので、「それはちょっと符号化特定性原理を拡大解釈しすぎじゃね?」と思うときがある。
たいがい知覚分野のひとって、「符号化特定性原理」の概念は教科書的に知ってても、ちゃんと原典読んでないだろー。
そもそもこれエピソード記憶、それも手がかり再認/再生の話なんだよ。
だから長期記憶でない現象について適用するのは原義にはないし(まああてはめられるけどね)、手がかり再認/再生じゃない場面にまで適用すべきかはちょっと疑問。
そんなにあやふやにしか理解されてないなら、ちょっと原典ひっぱりだしてもともとどういう概念でどういう問題意識があったのか発掘しとこう。
というのが今回の主旨だぜ。

あ、この「知覚のひと」ってのは不特定多数ね。特定の個人じゃないよ。
まあきちんと原典読んでないまま理解したつもりになってる概念なんていっぱいあるよねー。

しぬほどおおざっぱなはなし:Q「符号化特定性原理って、なに」
A「ものをおぼえるとき、ついついまわりの情報もおぼえてしまって、あとで思い出すときそれをヒントにしちゃう」

このおおざっぱな話が実際どういうものなのかしなない程度に原典からひろってみる。

ちなみに原典は
Tulving, E. & Thomson, D. (1973) Encoding specificity and retrieval processes in episodic memory. Psychological Review, 80, 352-373
なんだぜー。

1973年とか。
マジ古典。

まあ古典なんか読むのは学部生ぐらいなもんで、これもわたしが学部生だったときに流し読みしたか途中で挫折したかどっちかだ。
そのへんのエピソード記憶がさっぱり抜けているあたりがいかにも自分。

もし初学者が「符号化特定性原理」でぐぐってここにたどり着いたときのために(原典読めよ、と思いつつも)、かるく用語説明はさみながらまとめてみるか。

エピソード記憶というのは、長期記憶(長時間おぼえていられる記憶)の一種で、いつどこでだれがなにをした、と記述できるタイプの記憶。
さっきの話の例でいえば、「B3(B4だったか?)のときに当時の所属研究室(図書室だったか?)でわたしがこの論文を読んだ」というかんじの記憶。
(記憶そのものが穴だらけじゃねーか、というツッコミは受けざるを得ない)
それと対義的な位置にあるのが、意味記憶というもので、これはいつとかどことかに関係ない、概念的な知識の記憶。
図書室とは本を借りるところですよ、とか、論文とは研究成果を発表する媒体のひとつですよ、とか。
あほとは知識の足りてないひとのことですよ、とか、ねことはまるくて毛むくじゃらで人心をまどわす哺乳類ですよ、とか。
まあそんなかんじ。
んでこの区別をはっきりくっきり本にしたのが著者であるTulvingで、この本は1972年に出た。
ちうかこの論文にそう引用されとる。
つまり、符号化特定性原理は、エピソード記憶の性質を示す一連の研究の中のひとつに位置づけられるわけだ。

実験としては、単語だのオブジェクト画像だのをリスト化して覚えさせて、リストの項目ぜんぶ答えさせたり、一部だけ答えさせたり、1項目だけ答えさせたりしたそうな。
で、リスト内の覚えなくてもよかった他の項目が手がかりとなって思い出すのを助けてくれるっぽいよ、という話。
この他の項目は、直接示されなくても、それとなく暗示されるだけでも効果があるっぽい。

そんなこんなで、「思い出すときの手がかりとしての有効性」に着目した研究が主流だったもよう。
逆に言えば、「手がかりである」ことを既に前提としている、ということでもある。

まず著者らは、なんでリストの他の項目が有効な手がかりになりうるのか、7つの仮説を紹介している。

1.意味記憶からの類推
概念的に関係があるものからあてずっぽうができるということ。
たとえば、テーブルと椅子がならんでいて、それを覚えろっていわれたときに、テーブルしか思い出せなくても、「テーブルがあるなら椅子もあるだろjk」ってことで「テーブルと椅子がありました」と答えることができる。
実際には覚えてなくても、だ。

2.意味記憶とエピソード記憶をうまいこと利用してる
上の「概念的な関係」を利用して覚えたり思い出したり。
椅子とテーブルという組み合わせなら、ダイニングっぽいかんじ、として覚えたり思い出したりも可能だしね。

3.記憶痕跡を強化できる
この当時は「記憶痕跡」という考え方が流行っていたのさ。
なんか表象があって、それを思い出すと、その表象が「活性化」するという考え方。
表象はさまざまなほかの表象とネットワークっぽいかんじになってて、思い出すというのはそのネットワークを伝って表象が活性化していくということだ、と。
んで活性化がある程度高まったら(=閾値を越えたら)、「思い出す」ことができる、という。
んでその表象と活性化の筋道が「記憶痕跡」というわけだ。
(たぶんあってる、レベル。ひょっとしたらこまいところは違うかもしれん。検索のアクセシビリティモデルてこんなかんじだったはず)
まあこの表現からなんとなく「あ、ニューロンのイメージだな」とわかってもらえると思うのだけど、実際このへんはニューロン研究をモデルにしてるっぽい。
神経科学的にはEngramって言って、認知心理学的には(Memory)Traceと呼ぶんじゃなかろか。

どうでもいいがそのへんなんかわかりやすい資料ないかなってぐぐって出てきたこれ(www.geocities.jp/misato_bk/kioku.html)の「ニウロン」という言い回しにきゅんときた。
やべえニウロン萌へ。ニウロンニウロン。

んで、手がかり効果の話に戻すと、手がかりが与えられることによって、関係する表象が活性化して思い出しやすくなるんじゃなかろーか、という話。
まあ手がかりと覚える項目のつながりが強ければ強いほど思い出しやすくなるよね、ということになる。

4.思い出すときの「かまえ」を作れる
「かまえ」というのは、ようするに「これから○○するぞー!」という準備ですね。
準備があるほうが効率よく物事を進められるわけです。
この場合は、やみくもに思い出そうとするんじゃなくって、手がかりに関連することだけ思い出そうという作戦です。
やることが膨大にあるよりも、限られてるほうがさくさくできますよねー、と。

5.生成・再認モデル
実はこの説が当時もっともポピュラーだったらしいです。
これは
ありそうな候補を意識下で作る(=生成)→その中で一定量以上もっともらしい(これも閾値を想定している)ものを認識する
という流れだったようす。
んで、「ありそうな候補」というのはだいたい手がかりに関する意味記憶に基づいてでっちあげられるから効率的だ、と。

6.ものが複数あったら勝手にセットで覚えちゃうから勝手にセットで思い出す
という身もフタもない考え。

7.符号化特定性原理
著者らの主張。
覚えなくてもいい項目と覚えるべき項目をわけたところで、覚えなくていい項目も「手がかり」として覚えてしまう。
だから手がかりあると楽。

要するに、覚えなくていい項目のことをどう処理しているのか、ということに関して諸説ありますよ、といいたいらしい。

著者らがやった実験は3つ。
基本的に単語がペアになったリスト見せて覚えさせて自由再生→候補をでっちあげさせる→候補の中にリストにあったものがあるか再認。
それでペア(=手がかり)の意味的関連性操作したりあとで手がかり再認にしてみたりふつーの再認してみたり。
なんかこの論文はいわゆる「実験論文」の形式でなくて方法も結果も考察もごっちゃで読みにくいのとぼちぼち飽きてきたので詳細は略。
ちゃんと知りたいひとはちゃんと原典読んでね。

で、まあわかったこととしては、
○ペアになるもの(=手がかり)は必ずしも意味的に関連してなくてもいいっぽい
○候補でっちあげ再認では、手がかりなしでやるのと手がかりありでやるのとで成績そんな差ないっぽい
○候補でっちあげすると、手がかりになる単語をちゃんと生成する。でも再認できてない
とかそんなかんじ。
というわけでやっぱり仮説の中では符号化特定性原理が一番それっぽいんだよ!と。

とりあえず、手がかりが有効かどうかというのは、最初の情報が(知覚的に)入力されるときにそいつが同伴してるかどうかだ、という主張なのが、概念重視だった当時に比べたら新しいのか。
それで知覚のひとに人気あるのかこの古典は。

うむ飽きた。
なげえ。
無駄な文芸的挿入多すぎ。
とりあえず必要なことはもうわかった。

わたしが重要だと思ったことを列挙すると、

○エピソード記憶において、覚えるべき対象と同時同場面にあった情報は「手がかり」として潜在的に(いわゆる「無意識に」)記憶される。
○なので潜在的に「手がかり」を利用して思い出そうとするので、「手がかり」があると想起が促進される。
○「手がかり」は知覚的な情報で十分。意味的である必要はない

この3点。
これを把握しておけば、明日から符号化特定性原理について「知ったか」ができるぜ!

・・・しかしこの年になっても挫折したか、この論文・・・
いやだって不必要な情報多すぎて途中でおなかすいてくるし、そこまで時間かけて読む必要性も感じないし・・・
とヘタレな言い訳を垂れ流しておく。
まあ結局論文なんて自分に必要な情報さえ確認できたらいいんだよ。
古典ならなおさら。
(最初と言ってることが若干矛盾)

いつまでもぴいぴい泣いていてもしかたがない&別仕事もひと段落したのでりはびり。

半泣きになりながら、例のレビュアーのコメントを洗いなおしてみたが、好意的に読んでくれた一人以外はどうもコメント自体抽象的でこれといった対処法もうまく思いつけずどもならん臭しかしない。
まあこれは相性が悪かったということで片付けよう。自分の精神衛生的にも。

しかし「何か」は悪かったわけで、その「何か」に早く気づかないと、いつまでたっても前に進めない。
その「何か」が何なのかコメントがはっきり言うてくれれば話は早いけども、袖振り合う査読の縁程度でそこまで世話を焼いてくれるひとなんぞいない。
というわけで、「何か」探し。


まあまず「くうきよめ」。
これに尽きるとこもある。
もうちょっとバックグラウンドを調べてから投稿先を選んだほうがいいかもしれん。
特に無名でノンネイティブの自分は。

具体的に言うと、「(お互いに)知ってるひとが論文投稿してない」論文誌ってのは今の自分には難易度高いんじゃないかと思う。
まだ「ひとりだち」できるレベルじゃないんだな。認めるのは辛いが。
そもそもほとんどひとりでやってるのにか。だからこそ遠回りなのか。
だがどうしようもない。
そこは諦めてぬんばるしかない。
ぬん。


あとは、もちょっと英語遣いを気にしよう。
そんなん重々承知だしわかってるし気にしてるつもりだけど、それでも「足らない」のがきっと「ノンネイティブ」というものなのだろう。
とりあえず、Journal of Neuroscienceの論文執筆Tips(www.jneurosci.org/misc/publishingpointers.dtl)を自分なりにまとめて自戒にする。
今はまだ神経科学系の雑誌に投稿することはないから、直接お世話になるわけではないけど、こういうのってたぶん分野越えて共通だろうし。

1.受動態つかうな。能動態つかえ。
受動態つかうと文章が長くなる。短くしろ。

2.前置詞ばっかつかうな。
前置詞あると読みにくいものらしい。記号メモがついてるみたいで読みやすいと思ってた自分アホス。
まあ読む分にはその態度はわりと便利だけど書くほうでその態度はだめってことだな。

3.be動詞ばっかつかうな。
受動態にも通じるが、文章が長くなる。短くしろ。

4.名詞化すんな。動詞つかえ。
名詞だとよけいbe動詞つかいがちになるしね。

5.名詞を連続させんな。名詞で名詞を修飾すんな。
なるべく動詞で説明ね。
ひょっとして関係代名詞連発も嫌われるのか?
となると、ノンネイティブには遣いづらいとされる分詞構文に頼ることになるのか・・・?
いや、単純に文章区切ったほうが安全かも。

6.だいじなこと&新しいことは最後に置け。
文章の最後・段落の最後・アブストの最後に。
んでもConclusionとかだとfurther studiesへの言及になるような気もするが、まあそんなことはアブストに含まないだろうからいいのか。


うーん。
前置詞以外はわかってるつもりのことが書いてあるけど、わかっててもできてないんだろーなー。
絶望的な顔しながら見直しするしかないかー。
ああ早く新しい実験とか前のデータの新しい分析がしたいよー。
ぬんぬん。

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