忍者ブログ

めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

2025/07    06≪ 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  ≫08
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ひさしぶりに新しい紅茶を開けたので紅茶めも。

ムジカで買った「カングラ」というところのお茶。
こんなパッケージのやつ。
SH3L02730001.jpg

ムジカでくれた説明によると、カングラというのはヒマラヤ山岳地帯の一角なんだそうな。
かなり標高が高いところでお茶が作られているようす。

茶葉はこんなかんじ。
SH3L02750001_w.JPG

青い。
「紅茶」は赤みがかった茶色の葉っぱが主流だと思うんですが、ときどき黄色~緑の色した葉っぱのもありますね。
前ムジカで買ったニルギリとかも青めだったような気がする。
しかしこれはだいぶ青い気がする。
歴代買った紅茶の中でも一位の青さか?

淹れてみるとこんなかんじ。
SH3L02760002_w.JPG

水色が淡い!
「これ紅茶?」と一瞬疑うくらい。
まあこの手で渋みがつよいとゆっくり楽しめないから若干薄めに淹れたという点を考慮しても、これはかなり淡い。
中国茶でこういう淡い水色の種類あったと思うけど、中国茶詳しくないからよくわからん。

味はさっぱり系。
草っぽい香りがして、これはもう草原だね草原。
やっぱりニルギリと系統ちょっと似てる?
でも地図で見る限りカングラ(インドのかなり北)とニルギリ(かなり南)結構離れてるんだけどなー。
ニルギリより草っぽさ高い。

ムジカの説明では「和菓子にも合う」って書いてあったけど、納得のさっぱり具合。
緑茶に近い味わいがある。
きゅうりサンドやレタスサンドと合わせれば、きっと気分はピーターラビット。
ってなかんじに、「草」。
・・・これ夏にさっぱり飲むべきだよな・・・

あ、でも春の始まりぐらいの頃に、草の息吹を想像しながら飲むというのもよいかもしれない。
・・・冬眠するかな!

例の「自由意志」問題(?)、以外とその気になってるひともいるらしいと聞いた。
法学畑のひとらにとっては、「法律は自由意志の存在を前提にしている」ので、自由意志が存在しないのであれば、「自由意志が存在しないという前提の法律が必要になる」らしい。

…それ本気で言うてはります?
と言いたくなるのがわたしのサガではある(このへんはhttp://azcog.blog.shinobi.jp/Entry/452/でうだうだ言ったので繰り返しはしない)けども、要するにそういう考え方のひとらって心身二元論を信じているということらしい。
神経科学にあしをつっこむ心理屋さんとしては、心身は
(完全に分離したものとして考えることはできないという点で)一元というか身体の状態と心の状態は特定の状態の異なる相だという考え方がわりと普通だと思うのだけど(少なくともわたしはそう信じている)、投薬やら場合によっては手術やらで身体に作用することで心を変えようという臨床の立場では心身二元論的考えはわりとふつうに信じられるものらしい。
身体変えたからって目指す心の変化が得られるとも限らんし。

…えーじゃあ認知神経科学意味なくね?
と思うけどどうなんだろう。

そもそも、「心」というやつ単体をとらえることができないから、単独の「心」なんかないんじゃね?ちゃんと客観的な指標で「心」を(ある種推測的に)捉えようぜ、ってのが心理学なんちゃうんかと。

んでもって、デーモンもホムンクルスもいない脳が生み出す相が「心」ってことで、脳活動と心の状態を対応付ける認知神経科学が成立するんじゃないのか、と。

あーもうみんなイーガンの「決断者」読め「決断者」を。
これに収録されてるから。


フィクションとはいえ、テクストはやはり現象を描くのに必要なのだなあ。


まあ自由意志問題はいいとして、も1こ気になってたのが「哲学的ゾンビ」とかいうなんだかものものしい話。
なんでゾンビ?宇宙人とかじゃなくてゾンビ?発案者はSF者じゃなくてホラー者だったのか?とかそういうツッコミは飲み込むとして。
これもまた「意識」の問題の話ですが、要するに、“出力と入力とがまったくふつーのひとと一緒なんだけど、ふつーのひとが持つ「意識」とか「クオリア」を持たない存在”のことだそうで。
一応ウィキペディア貼る。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%B2%E5%AD%A6%E7%9A%84%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%83%93
あとアンサイクロペディアもね!
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E5%93%B2%E5%AD%A6%E7%9A%84%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%83%93

んで、「哲学的ゾンビ」が存在し得るから、意識というものは存在する必要がないとかそもそも身体と意識(心)が同一である保証はないとか云々。

…これも正直「あたまわるいなー」というか、わざと説明できないようにして自分の仕事つくってんだなーとしか思えないわけですが。
なんでこんなもんが流行ったんだろうね?

まあ自分から「答えのない問い」を作って答えられないことに喜びを見出す哲学者の方々がこういう話大好きなのは想像に難くないけど、心理かじってたらこのりくつの不毛さなんて一目瞭然のはずだよなあ。

行動主義以来(行動主義の是非はおいとくにしても)、(入力)→(なんかの情報処理)→(出力)というのが「心」とか「心的活動」とか呼ぶもののあり方だということはある程度合意がとれているわけで。
行動主義はこの(なんかの情報処理)をブラックボックス化したところがアカンとこやったわけですね。
まあとりあえず入力に対してなんか処理して出力があるわけだ。
(場合によっちゃ自分の頭/心的活動の中だけで入力と出力をすることもありえるけど、それも入力・出力の範疇ということにしておく)
哲学ゾンビはこの(入力)→(なんかの情報処理)→(出力)を完全にヒトと同じようにできる存在と仮定されるわけです。

んで、この(なんかの情報処理)に伴う処理が「意識」だったり「クオリア」だったりするわけで。
つまり

ヒト:(入力)→(なんかの情報処理+意識とか)→(出力)
哲学的ゾンビ:(入力)→(なんかの情報処理)→(出力)

この時点で「完全にヒトと同じ処理」じゃねーじゃん。

それとも、単に「意識がなくても情報処理ができる」ってことが言いたいのか?
ってなると、それは別にゾンビを想定しなくても、「ぼーっとしてやっちまったこと」とか現実に存在する事象をひっぱってこればいいわけです。
で、現実に存在する事象と比較したとき、「意識」があるメリットというのは比較的明確で、要するにメタ認知的なものを働かすことが出来るってことですね。
「意識」によって処理なり出力なりをモニタリングすることで、より望ましい処理なり出力なりができるので、ゾンビになるよかヒトになったほうがおとくなのは明らか。

ゾンビがこの「メタ認知/意識によるモニタリング」までできるというふうに定義してしまうとそもそものゾンビの定義に矛盾する。
そもそも話として矛盾していた、というわけ。
なのにそこをすっとばして「哲学的ゾンビの存在が考えられるのに…」とか言ってるのはあたまがよろしくないか(おかねとか何か別の目的のためにわざと矛盾を無視しているので)性根がよろしくないかのどちらか。

まあリアルで「哲学的ゾンビが…」とか真顔で言う奴に出会ったことがないので、そもそもそんな奴はいないのかもしれない。
あれーこれいわゆる「釣られた」って奴なんじゃないのー?
うっわはずかしー。

あとこれと並んで、「クオリア」というものの考え方のどこがありがたいのかわたしにはよくわからん。
他人の心のあり方が直接わからん、ってのはそもそも心理学の出発点じゃねーか。
クオリア完全解明できたら心理学いらんやろ。
クオリアどうこう言いたいなら、心理学べんきょうしたらすむ話じゃね。
まあわざと話をややこしくしておいたら世の中の仕事が増えてみんなハッピーなのかもしれないが。
そのへんはよくわからん。

とりあえずウィキペディア見てデネット認知機能障害説読んで爆笑できたからよいとする。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A2


昔vikingさんがエイプリルフールに「漫才師のfMRIとったらよいコンビは脳活動が同期してた」とかそんなかんじのネタをつくってはったけど(ログには当たれず。あしからず)、それに近いような論文が出てた。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23136442
漫才師じゃないけど、対面して会話してる人の脳活動が同期してるっぽいという話。
これはMRIじゃなくてNIRSだけど。

「単に情報の入ってくるタイミングがそろってるだけじゃないのか」とも思ったけど、対面じゃない背中合わせ状態ではあんまし同期してないっぽいからそれは否定できるっぽい。
どう解釈するにせよこれはおもしろいな。

どうでもいいけど自分のエイプリルフールネタで気に入ってるのはねこのFFAだったりする。
http://azcog.blog.shinobi.jp/Entry/449/
誰かねこのFFA実現してくれないかなあ。


あとおもしろいなーと思ったのは
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23015794
アメリカの「コミック」と日本の「漫画」の違いは注意配分の文化差に関係しているのではないか、って話らしい。
日本人はわりと周囲の情報に影響されやすいって話(社会的な話だけじゃなくて視覚系の話でも)はよく聞く。
それをアメコミや漫画に結びつけるってのがおもしろい。


それとろんぶんめも。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23100140
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23154380
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23067117
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22984951
文献よむのってやっぱたのしいな。

あほみたいにめんどくさい仕様の書類をちまちまと書いていて(論文が刊行された年・月を書くのはわかるけど日も書けってどうなん。論文誌が刊行される日なんか気にしたことないわ)、自分の論文について調べていたら。

…引用、されとる。

まじでか。
まじでだ。


……いや1件だけだったんですけどね。見ず知らずの研究者がいつのまにかわたしの論文を引用してくれてました。
うっひょーい。まじか。
なんかちょっと報われた気分だぜ!
少なくとも世界のどっかにはわたしの論文ちゃんと読んでくれたひとがいるわけだ!読んだだけじゃなくて引用するレベルで!
世のすべてから無視されてるわけじゃなかったぜ!うっひょひょーい。
いろいろぐにゃぐにゃすることあったけどもうちょいがんばる。


あ、ちなみに論文誌の刊行「日」はなんか1日付になるっぽいです。書誌情報によると。
週刊とかじゃなくて月刊・隔月刊ならだいたいそうなんじゃないかと予想してみるけどどうなんだろう。

SPMでの解析に出てくるような単語って論文でしかつかわないわーと思ってたけどそうでもなかった。
でもどこまで日本語化すべきなのか?
SPMをつかうにあたってわたしが参考にしているサイト(http://www.geocities.jp/fmri_lab_1968/spm5_use/spm5_use.html)が日本語で書いてる単語は日本語化すべきものとして。
英単語のまま書かれているのはそのまんまでいいのか?
でもそしたら、前処理の説明が「リアラインしてコレジスタしてノーマライズしてスムージングしました」になっちゃうんだけど。
…あほすぎないか、それ。

というわけで、SPMをつかううえで出てくる単語をむりくり(あるいはうろおぼえで)日本語化した一覧を作っておくことにした。
ちなみにわたしがつかう単語しか日本語化しません。
つまり前処理でいうならスライスタイミングは日本語化しないということだ。

いちおうABC順にならべるけど、でもこれ解析の手法の順のがみやすくないかな。
まあいいや。

  • Coregister:共記載する (出典:ライフサイエンス辞書。早くもこの企画に挫折感が漂う)→むしろふつうに「構造画像と機能画像の位置あわせを行う」でいいんじゃないのか。
  • Estimate:パラメータ推定
  • flip angle:フリップ角
  • functional localizer:機能的ローカライザー(anatomicalは解剖学的ローカライザーだろうけど、anatomicalがつかないローカライザーも解剖学的なほうをさすことが多いっぽい)
  • FWHW(full-width half-maximum):半幅値
  • Gaussian kernel:ガウシアンカーネル(が、ふつうらしい)
  • GLM:一般線形モデル(当たり前か…)
  • head motion:頭部運動
  • Normalise:基準化する
  • Realign:(位置を合わせて)再編成する
  • ROI(region of interest):関心領域。でもROIって書いちゃう
  • slice thickness:スライス厚
  • Smoothing:平滑化する
  • T1-weighted images :T1強調画像
  • 1st level analysis:個人解析
  • 2nd level analysis:集団解析
  • % signal change: % signal change(えっ

とりあえず今ぱっと思いつくのこれくらい。
うーんそこまでがんばって日本語化しなくてもいいようなきがしてきた。
まあいいや。

カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カテゴリ説明
もっさり:日々の雑感をもっさり。
がっつり:論文や研究関連をがっつり。
びっくり:科学ニュースでびっくり。
まったり:空想科学などでまったり。
ばっかり:デザイン系自己満足ばっかり。
ほっこり:お茶を嗜んでほっこり。
最新コメント
※SPAMが多いのでhttpを含むコメントと英語のみのコメントを禁止しました※
[01/20 NONAME]
[05/07 ぱるぱる]
[05/06 ぱるぱる]
[05/06 ぱるぱる]
[08/29 初見名無し]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
az
性別:
非公開
自己紹介:
興味のあるトピックス
 分野は視覚認知。視知覚にがて。
 あと記憶全般。
 カテゴリ (semanticsか?) とかも。
 最近デコーディングが気になる。
 でも基本なんでもこい。
 好奇心は悪食。

好きな作家(敬称略)
 川上弘美
 小林秀雄
 津原泰水
 森茉莉
 レイ・ブラッドベリ
 イタロ・カルヴィーノ
 グレッグ・イーガン
 シオドア・スタージョン
バーコード
ブログ内検索
カウンター
フリーエリア
PR
<< Back  | HOME |   Next >>
Copyright ©  -- めもめも ...〆(。_。) --  All Rights Reserved
Designed by CriCri / Material by もずねこ
忍者ブログ  / Powered by [PR]