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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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まあそんなわけでOctaveをいじったりいじらなかったりする日々。
そんなさわり始めたばっかりの状態でも気づくのが「OctaveってそんなにMATLABそのまんまじゃないぞ」という点。
まあ基本的なコマンドとかはたぶん同じだと思うのですが、ちょっとひっかかって「あれー」と思う違いをめもっておくことにした。
あらかじめOctaveとMATLABの違いを確認しておこうと思って「Octave MATLAB 違い」とかどストレートな単語でぐぐっても、探し方が悪いのかばっさり違いを示してくれてるサイトが見つからなかったので。

1)MATLABはエクセルファイルもCSVファイルも読み込めるが、OctaveはCSVのみ
 xlsreadというコマンドがあって、ファイルからデータ読み込みできるんですが、Octaveはこのコマンドでも.csvじゃないと読み込めないという・・・
 冒頭のxlsはどうした。

2)コメントアウトのため文頭につける記号は、MATLABでは%しかつかえないが、Octaveでは%も#もつかえる。
 なんでや…
 #がコメントアウトとして機能するのは、Rもそうですね。
 他にPythonもそうみたいです。
 あとつかったことないけどPerlとかRubyとか。
 そしていまや絶滅の危機に瀕しているVBは’がコメントアウトだという。
 MATLABとかはたぶん文字列扱い’~’でするっぽいからVBだと大混乱ですね(VBはそういうとき”~”になる)。

3)MATLABはコピペ可能だけどOctaveではだめ
 メモ帳とかにてきとうに書き連ねて、そこに書いてあるのをコピー、MATLABにペースト、で実行、というのがMATLABではできるけど、Octaveではできない?っぽい(Octave上でのコピーやペーストは別のコマンドがあるっぽい?→参考)。MATLABはふだんのWindowsのコピペ法でするっとできるところがべんり。
 OctaveはMファイルを読み込めるそうなので(まだ試してない)、ある程度記述がかたまってきたらMファイルとして保存して、それを読み込むスタイルにするのが王道か。

4)カレントディレクトリの表示は、Octaveではpwdだけ、MATLABはpwdもcdもいける
 これはちょっとよくわかってなくて自信がないのですが。
 Octaveでcdしたらなんかエラーっぽかった。
 Octaveにおいて、cdはchange directoryという意味らしくて、
   cd C:/Octave
 とかそんなふうに、カレントディレクトリを変更するのにつかうものっぽい。
 MATLABでは、cdだけ打ち込むとそのまんまカレントディレクトリのパスを返してきて、pwdって書くと
       ans =
 で次の行にカレントディレクトリを返してくる。
 ってことは、pwdは「カレントディレクトリを答えろ」という関数的なもんなんだろーか。
 ちなみにMATLABでカレントディレクトリを変更するときは
       cd ('C:\Program Files\MATLAB')
 みたいな記述。
 こうしてよく眺めてみると全然違うな。
 MATLABではOctaveみたいに(’~’)なしのパスだけの記述はとおらなかった。
 あとよくよくみたら、OctaveとMATLABでは階層の切り替わり記号が似てるけど違うやつやん!
 Octaveでは/つかってるみたいだけど、MATLABでは\か¥(半角)か(何で表示されるかはたぶんPCの環境による)でされる。
 これ英語圏PCとかだと/と\の違いになるので、うっかり見間違えたり書き違えたりしないように注意せねばならんね。
 
とりあえずちょっとさわってみただけで気づいた相違はこれくらいかな。
たぶんいろいろモノを作ってみたらもっと違うところに気づくと思うので、なんか重要そうなのとかひっかかりやすそうなのとか気づいたらまためもすることにします。
案外これくらいだったりするかもしらんけど。



あとまったく関係ない発見。
ええとこのカステラって、底にざらめが入ってるじゃないですか。
あれ,おさらとのくっつき防止という目的があるっぽいですよ。
ざらめの入った模様が楽しいからひっくり返して食べよーって思ったら、カステラの茶色部分がぜんぶおさらにもってかれました。
でもざらめがある面を下にしておくとおさらにあんまりくっつかないそうです。
すげえ!!ふしぎ!!!
なんでざらめがあるとくっつかなくなるんだろう?
化学にくわしいひと(あるいは物理にくわしいひと)ならわかるんだろうか?
ちなみにこの効果、ざらめが溶けてしまうとなくなるので、ざらめが溶ける前にお召し上がりくださいってカステラの箱に書いてあった。
なのでカステラがさっさと胃袋の中に消えてしまうのも致し方なし。

どうでもいいですが、カステラってそんなおいしいもんじゃないと思ってた。
いいとこのカステラは本当においしいんだな…
てけとーにスーパーに売ってるようなんをいっしょにしたらだめですな。
やはり本職のつくったほんまもんを食べないと、本当のところはわからないのだなあ。

そしてカステラといえば、わたしは『おとなりさんをよんできて』という絵本のイメージなんですが、この本って現在入手困難なんですね…(ソース
幼稚園のころ、この本だいすきだったんだけどなあ。
あらすじと表紙を紹介しているサイト(ここ)があってなつかしくなった。
あ、『ぐりとぐら』もカステラだっけ?
あれはカステラってイメージないな。巨大だし。


問題は、本題と関係ないカステラ話をぐだぐだしたあげくこのめもを研究「がっつり」タグにいれてしまう点ですが。
まあいいか。自分用めもだし。
もし本当に「がっつり」タグで研究ネタだけを選んで読んでくれている人がいたらごめんなさい。
この人、気がちりっぱなしなんですよ。
なんせカステラ食べながらプログラミングの勉強してるぐらいですし。
すみませんね。
ちょっとした計算や画像処理をしてみたいけどおかねがないので、Octave(MATLABっぽいフリーソフト)を導入してみることにした。

まあてけとーにプログラム書くなら、以前導入したPythonつかうとか、てけとーに計算するだけならRつかうとか、他にも選択肢はあったんだけど、MATLABやOctaveはいろいろ公開されてるツールがいっぱいあって魅力的なのでOctaveに。

なぜMATLABではなく、最新のPsychtoolboxがつかえないとうわさのOctaveを導入したかっていうと……、まああれです、おさいふの事情というやつです。


Octaveのインストール自体は、ここのサイトを参照しました。

ちなみに「環境変数の設定」が何だったのかわからなかったのですが、そういえばPython導入するときにもやってたのでした。
マイコンピュータ右クリック→プロパティ

コントロールパネル→パフォーマンスとメンテナンス→コンピュータの基本的な情報を表示する
のあれ。
参照→Pythonのときの記事

これの「システム環境変数」のPathに追加すればいいようです。
追加するときは、区切りの「;」を忘れずに。

んでさっきのサイトの手順どおりにパッケージをインストールしたらできあがり。

こりゃかんたん。


実際に動かしてみて、なんかおもしろいものが作れたらまためもします。
研究室PCではPDFファイル見るのにふつーにAdobe Readerをつかっていたのですが、なんだか最近重すぎて、複数のPDF開いたりちょっといそいでスクロールすると固まるなどこまった現象が頻発するようになってしまいました。
バージョンはXなのですが、検索してみたところこのAdobe Reader Xというやつはなかなか曲者な評判だそうで、検索して出てくる動作を軽くする設定を試してみても一向に改善されません。
ダウングレードしようかと思ったのですが、前バージョンの9は今年でサポート終了するらしいです(ソース)。

なので、もう家・移動用ノートPCでつかっているFoxit ReaderというフリーのPDF閲覧ソフトを研究室でも使うことにしました。
PDFをタブで開けるし、保護がかかってなければ書き込みとかできるし便利だし。
何より動作が軽いことがうれしい。

公式ダウンロードサイトはこちら(デフォルトの英語仕様)。
日本語版はこっち

わたしはさっくりデフォルトのをおとしてきたのですが、どうやらこれだけでは日本語の文書を表示するときに文字化けとかする場合があるっぽい。
そこで、このページにならってダウンロードサイトのところのAdd-onのところにある「Eastern Asian Language Support」というのを選択してダウンロードして、Program FilesとかのFoxit Readerがインストールされてるフォルダにダウンロードしたfzipファイルをいれて、Foxit Readerを起動してツールバーのHELPのところから、Install Updateを実行すると、ファイル指定するウィンドウが出るのでさっきのfzipファイルを指定してやって実行。
すると更新されて、日本語がちゃんと表示されるようになります。

これでPDFファイルをすいすい快適に見ることができる!
べんり!!!

しかし、AdobeといいFirefoxといいそもそものOSといい、安定した旧版をさっくり切り捨てて不安定な新版をばかすか出す風潮はもうちょいなんとかならんもんですかねー。
新しいのは安定してから出すとか、新しいのをばかすか出すにしても安定した旧版サポートを残しておくとか、なんかそういう配慮がもちょっとあってもいいと思うんですが。
まあいいや。もうしばらくは動作確認以外でAdobe Readerつかわんし。
ひさしぶりに論文読んで紹介とかするかーとか思ってたら、だいぶ前にその前提となる話を紹介しようと思ってまるっと忘れてたのを思い出した。
まあ他にも手をつけかけてまるっと忘れてる話もいっぱいあるんですが、そういうのは気が向いたときにやります。
(つまり気が向かないとさっぱりぱったり)

今回紹介するのは「Feature Norms」という手法について。
日本ではあんましつかわれてないのか、たぶん定訳がないんだけど、むりくり訳すなら「特徴規範」か。
考え方としてはわりと単純なので、さっくり言ってしまうと、とある意味/概念を表現する(representation的な話なので、文系にとっちゃ「表象」のがぴんとくるか)のに、それが持つ特徴を使おう、というもの。

具体的にいえば、「ぞう」という意味/概念は、「大きい」「灰色だ」「哺乳類である」「ぱおーんと鳴く」「訓練することができる」「動物園で見られる」「アフリカで見られる」「乗り物になる」などのたくさんの特徴によって表現されている、と考えられる。
まあそれだけっちゃそれだけの話なのだけども。
この「特徴」の集まりとして記述することで、より上位の概念(べたなところだと自然物or人工物カテゴリ)も表現できるとか、概念的な近さも表現できるというところがポイント。

調査方法はだいたい質問紙。
調べたい概念について、「is ___」とか「has___」とか「can____」といった文章で記述してもらって、被験者間で共通して記述される特徴をまとめるかんじ。
これ日本語だとどうやるのが適切なんだろうね?

代表的な研究としては、CreeやMcRaeのグループのものがあげられます。
この論文では、アメリカ英語の541個の名詞の意味/概念を表す特徴データベースを作って検証してます。
もともとは論文誌のサイトでデータベースも公開されてたっぽいのですが、今はそこからはおとせないっぽい。
ただ著者の一人であるMcRae教授が自身のホームページでデータベースを公開(ここ)しているのでそこから見ることができます。

実際、このFeature Normsに基づいた意味記憶のモデルの研究もされているようですね。
意味記憶の階層構造を表現するモデル(これ)とか。
上位カテゴリを弁別するモデル(これ)とか。
後者はコメントも併せて読んどくのがいいかもしれない。

わりとナイーブなかんじの行動実験で定義される指標なので、認知的な側面の説明にはすごい便利なんだけども、便利すぎるというか「まあそんなもんだよね」感があるっちゃーある。
逆に、計算論系の研究のほうがこういう行動指標とりいれるのむずかしかったり(理想的に特徴がばらついてくれる保証はないし)、実装できたらそれなりに「スゲー」ってなるのかな。

あと、当たり前だけど文化というか経験依存だよねー。
そこらへんの話はこの論文など参照。
ただしこれはイギリス英語で意味/概念の数も少なく(64個)被験者も少ないという弱みはある。
とはいえ、Feature Normsと意味階層構造の例としてはこれが一番な気がする。
特徴の種類分けしているのもおもしろいところ。


まあこういう研究に限らず、モデル系のは変数増やせば妥当性あがりそうな気もするけどその分モデルとして立ち行かなくなることもあるので加減がむつかしいね。
んでも、「じゃあどうすればいい?」ってのを考えるとたいそうおもしろい。

そのうち、このFeature Normsを活用した研究を紹介したいと思います。
(まあ「そのうちと幽霊は…」と古くから言いますけどね)
基本的に研究用めもぶろぐだし、読むひとも基本的に研究関連の話を期待しているのは重々承知なのですが。
ざんねん!今日はSFの話だよ!

ぶっちゃけSF話がこのめもぶろぐの中では一番需要がないっぽいのですが、それでもSF成分がないと現実のサイエンスにも挑む気力が湧かないんですよ。

なのでSF。そんなときこそSF。

今日はグレッグ・イーガン『宇宙消失』です。


これ、ひとことで言うなら「よくわかる量子力学」かと。
いやまあ量子力学の専門書にはぜんぜん及ばないのは当たり前なんですが、それでもSF的な描写、SF的飛躍ですげーわかりやすいっていうかわかった気になります。
この翻訳版ならガチ物理学者の解説もついてるしね!
物理学者も絶賛する物理SFですよ。
訳者あとがきによると、「いらないといわれても、この本は友だちに押しつけてでも読ませろ」と評されたこともあるとか。
納得の読み応えです。
わたしも繰り返し読んでます。
ていうか、日本語書くのにたいそう疲れたときに読みます。

基本的にわたしはことばを食べてことばを排泄するので、日本語の文章書くときは日本語の文章を読まないと調子が出ないんですよ。
日本語だといろいろおもしろい小説や評論がわかってるからやりやすい。
おんなじように英語もばりばり食べてばりばり排泄できるようになればいいんですが、英語を咀嚼する能力・消化する能力が未熟だからなあ…
おもしろくて読みやすい英語本を確保しとくといいのかもしれない。
SF翻訳読んだことあるのの原書でもいいのかもしれないな。

まあそんなことよりこの本ですよ。
ネタバレなしに語れることはだいたい語ってしまったので、詳細な感想はつづきのところに書くことにします。

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