めもめも ...〆(。_。)
認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。
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今回のはド古典。
ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』
ザ・古典!
今更感について言及するのも今更なレベルの古典ですね。
邦題は、原題の文脈をさらっと無視しているという点で批判されるべき翻訳ですが、でもこの叙情性捨て難しと思うのには全面同意。
むしろ邦題に合わせて一本書いて欲しいレベル。
ネタとしては「革命」です。
いかにして革命をうまいこと立ち行かせるか、という話なわけです。
ああー時代だなー、と思わされますねえ。
「革命」というものに対する無条件の肯定感が。
うちら9.11以後に生きてる読者だとそこはちょっとつまづくかな。
あと昔のSFだとありがちなんですが、原子力とかパネェ。水爆ぽんぽんつかう。
それもああー時代だなー。
あ、でも現在に至っても原水爆ぽんぽんつかう映画とかあるか。
まあそこらへんは時代に追いついてない製作者がいるのでしょう。
あとも1こだいじなのが、「意識をもつコンピュータ」というテーマ。
んが、これけっこーだいじなとこなのにあっさり流されてるー。
強いて言うなら、「全体は部分の総和ではない」というところか。
それも古典と言えば古典だけど、ガジェットを楽しむのではなくモノガタリを楽しむ分には十分なのかもしれない。
まあ「意識を持つコンピュータ」のおちゃめっぷりは面白いのではないかな。
「人間ぽさ」の条件として「ユーモア」が筆頭にあがるのはアメリカ文化だなあ。
日本で描かれたらやっぱり「共感性」とかのが優位になるのではなかろうか。
このへんも含めて日本の読者は読みにくいのかもしれないな。
日本は「革命」に親和性がないし、「ユーモア」と人間性の関係にさまで重要性見てないだろうし。
そしてちょっとおもしろかったのが、コンピュータに管理されてる世界なのにディストピアものじゃない点。
むしろコンピュータに管理された上での理想郷獲得という話だもんな。
昔SFといえばコンピュータ管理社会=ディストピアってのが定番かと思ってたけど、そうでもないのも当然あるんだねー。
まあコンピュータっていっても結局道具だからなあ。
とはいえ、この話ではコンピュータも意識を持つわけで。
コンピュータが意識持つ→人間イラネという思考に至る、なんてのも定番っちゃ定番だけどこれはそうはならなかったねー。
なんで定番コースをたどらなかったのか、といえば、「友人がいたから」だけど、『2001年宇宙の旅』だって友人的な存在である人間いたと思うんだけどなー。
親密さの違いか?
結局、さっきの感想に戻るのかもしらん。
「全体は部分の総和ではない」
と。
まあそこから「では全体がどのようにして現象をもたらすのか」を考えるのがおしごとなわけだけども。
むーつかしーいよねーえ。
ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』
ザ・古典!
今更感について言及するのも今更なレベルの古典ですね。
邦題は、原題の文脈をさらっと無視しているという点で批判されるべき翻訳ですが、でもこの叙情性捨て難しと思うのには全面同意。
むしろ邦題に合わせて一本書いて欲しいレベル。
ネタとしては「革命」です。
いかにして革命をうまいこと立ち行かせるか、という話なわけです。
ああー時代だなー、と思わされますねえ。
「革命」というものに対する無条件の肯定感が。
うちら9.11以後に生きてる読者だとそこはちょっとつまづくかな。
あと昔のSFだとありがちなんですが、原子力とかパネェ。水爆ぽんぽんつかう。
それもああー時代だなー。
あ、でも現在に至っても原水爆ぽんぽんつかう映画とかあるか。
まあそこらへんは時代に追いついてない製作者がいるのでしょう。
あとも1こだいじなのが、「意識をもつコンピュータ」というテーマ。
んが、これけっこーだいじなとこなのにあっさり流されてるー。
強いて言うなら、「全体は部分の総和ではない」というところか。
それも古典と言えば古典だけど、ガジェットを楽しむのではなくモノガタリを楽しむ分には十分なのかもしれない。
まあ「意識を持つコンピュータ」のおちゃめっぷりは面白いのではないかな。
「人間ぽさ」の条件として「ユーモア」が筆頭にあがるのはアメリカ文化だなあ。
日本で描かれたらやっぱり「共感性」とかのが優位になるのではなかろうか。
このへんも含めて日本の読者は読みにくいのかもしれないな。
日本は「革命」に親和性がないし、「ユーモア」と人間性の関係にさまで重要性見てないだろうし。
そしてちょっとおもしろかったのが、コンピュータに管理されてる世界なのにディストピアものじゃない点。
むしろコンピュータに管理された上での理想郷獲得という話だもんな。
昔SFといえばコンピュータ管理社会=ディストピアってのが定番かと思ってたけど、そうでもないのも当然あるんだねー。
まあコンピュータっていっても結局道具だからなあ。
とはいえ、この話ではコンピュータも意識を持つわけで。
コンピュータが意識持つ→人間イラネという思考に至る、なんてのも定番っちゃ定番だけどこれはそうはならなかったねー。
なんで定番コースをたどらなかったのか、といえば、「友人がいたから」だけど、『2001年宇宙の旅』だって友人的な存在である人間いたと思うんだけどなー。
親密さの違いか?
結局、さっきの感想に戻るのかもしらん。
「全体は部分の総和ではない」
と。
まあそこから「では全体がどのようにして現象をもたらすのか」を考えるのがおしごとなわけだけども。
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カテゴリ説明
もっさり:日々の雑感をもっさり。
がっつり:論文や研究関連をがっつり。
びっくり:科学ニュースでびっくり。
まったり:空想科学などでまったり。
ばっかり:デザイン系自己満足ばっかり。
ほっこり:お茶を嗜んでほっこり。
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分野は視覚認知。視知覚にがて。
あと記憶全般。
カテゴリ (semanticsか?) とかも。
最近デコーディングが気になる。
でも基本なんでもこい。
好奇心は悪食。
好きな作家(敬称略)
川上弘美
小林秀雄
津原泰水
森茉莉
レイ・ブラッドベリ
イタロ・カルヴィーノ
グレッグ・イーガン
シオドア・スタージョン
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