めもめも ...〆(。_。)
認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。
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前回のめもで、ずーしーほっきー山椒魚に知性があったらSFの話をしていましたが。
両生類どころか、魚類だってなかなか捨てたもんじゃありませんぜという研究が発表されていたようす。
大阪市立大学の発表はこちら
統廃合うんぬんの話のある機関ですので、情報迷子にならないように概要をめもっておこう。
Frontiers in Ecology and Evolution誌に、幸田正典(こうだ まさのり)教授らのグループが、魚類でもいわゆる三段論法な推論ができるという研究を発表したそうな。
オンラインジャーナルなのでここから本文にアクセス可能。
三段論法の何がすごいかというと、いわゆる直接的な連合学習では"ない"というところですよね。
「AならばB」、「BならばC」という前提から「AならばC」という結論(行動)を導き出すわけですが、AとCを直接比較したり結びつけたりはしておらず、前提どうしの関係を考えられないと結論は導き出せない。ここがポイントになるわけです。
だいたい非霊長類が一見ちょっとかしこそーな行動をとったところでよく出てくるのは「それって連合学習で説明できるんじゃないの?」という批判ですからね(明確なソースはなくちっぽけな経験談ですが)。
連合学習で説明できないようなことを非霊長類、それも非哺乳類・非鳥類がやってしまうというところがインパクトあります。
さらに、動物がどれくらいかしこいのかを見積もる指標の一つとして、「脳化指数」ってのがありますよね(Wikipediaリンクこちら)。
まああれさんざっぱらあてにならない言われてますけど、それでも一応めやすとしてまだつかう人もそれなりにいるらしいんですね。
んで、魚類はやっぱり脳化指数低そうなんですが(種類違うけどとりあえず検索して出てきた日本語論文→Jstageへのリンク)、それでも三段論法ぐらいはできてしまう、と。
やっぱ脳化指数あんまりめやすにならんなー。
あとまあこの先の議論としては、三段論法を検討した課題内容がわりと社会的なものなので、1)社会性のある魚類なら同様のことが可能なのか、2)この種であっても、非社会的な内容の三段論法は可能なのか、3)社会性のない魚類には三段論法はできないのか、というような点について考えていかないとなー。
まあそのへんは魚類研究者のひとががんばってくれるにちがいない。
まーわりとヒトが社会的な生き物なせいで、わりと知性的な行動と社会的な行動を絡めて考える研究が多いっぽい(私見)んですが、本来ならば知性と社会性って別物なはずなんですよねー。
ヒトの尺度ではうまくすくいとれないけど、社会性低くて知性の高い種がいてもふしぎはない。
そういうところをうまくすくいとれるように考えるのが、実験心理屋さんのすごいところだと思うんだけどなー。誰かやんないかなー(他人任せ←まあわたし比較心理の経験ないし…)。
こういったことまるまる含め、ヒトと他種の比較含め、「じゃあ知性って何よ?」という議論が、再びアツくなったりしないかなー。
したところでわたしが口をはさめる可能性は低いかもしれませんが、それでも面白いからぜひ議論再燃してくれ、と思います。
(実行機能系の話になったらワンチャンある?しかしヒト以外の種の実行機能ってどうやって測定するんだろ。今度しらべてみよ)
いやーやっぱ実験心理のフレームワークおもろいわ。
両生類どころか、魚類だってなかなか捨てたもんじゃありませんぜという研究が発表されていたようす。
大阪市立大学の発表はこちら
統廃合うんぬんの話のある機関ですので、情報迷子にならないように概要をめもっておこう。
Frontiers in Ecology and Evolution誌に、幸田正典(こうだ まさのり)教授らのグループが、魚類でもいわゆる三段論法な推論ができるという研究を発表したそうな。
オンラインジャーナルなのでここから本文にアクセス可能。
三段論法の何がすごいかというと、いわゆる直接的な連合学習では"ない"というところですよね。
「AならばB」、「BならばC」という前提から「AならばC」という結論(行動)を導き出すわけですが、AとCを直接比較したり結びつけたりはしておらず、前提どうしの関係を考えられないと結論は導き出せない。ここがポイントになるわけです。
だいたい非霊長類が一見ちょっとかしこそーな行動をとったところでよく出てくるのは「それって連合学習で説明できるんじゃないの?」という批判ですからね(明確なソースはなくちっぽけな経験談ですが)。
連合学習で説明できないようなことを非霊長類、それも非哺乳類・非鳥類がやってしまうというところがインパクトあります。
さらに、動物がどれくらいかしこいのかを見積もる指標の一つとして、「脳化指数」ってのがありますよね(Wikipediaリンクこちら)。
まああれさんざっぱらあてにならない言われてますけど、それでも一応めやすとしてまだつかう人もそれなりにいるらしいんですね。
んで、魚類はやっぱり脳化指数低そうなんですが(種類違うけどとりあえず検索して出てきた日本語論文→Jstageへのリンク)、それでも三段論法ぐらいはできてしまう、と。
やっぱ脳化指数あんまりめやすにならんなー。
あとまあこの先の議論としては、三段論法を検討した課題内容がわりと社会的なものなので、1)社会性のある魚類なら同様のことが可能なのか、2)この種であっても、非社会的な内容の三段論法は可能なのか、3)社会性のない魚類には三段論法はできないのか、というような点について考えていかないとなー。
まあそのへんは魚類研究者のひとががんばってくれるにちがいない。
まーわりとヒトが社会的な生き物なせいで、わりと知性的な行動と社会的な行動を絡めて考える研究が多いっぽい(私見)んですが、本来ならば知性と社会性って別物なはずなんですよねー。
ヒトの尺度ではうまくすくいとれないけど、社会性低くて知性の高い種がいてもふしぎはない。
そういうところをうまくすくいとれるように考えるのが、実験心理屋さんのすごいところだと思うんだけどなー。誰かやんないかなー(他人任せ←まあわたし比較心理の経験ないし…)。
こういったことまるまる含め、ヒトと他種の比較含め、「じゃあ知性って何よ?」という議論が、再びアツくなったりしないかなー。
したところでわたしが口をはさめる可能性は低いかもしれませんが、それでも面白いからぜひ議論再燃してくれ、と思います。
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カテゴリ説明
もっさり:日々の雑感をもっさり。
がっつり:論文や研究関連をがっつり。
びっくり:科学ニュースでびっくり。
まったり:空想科学などでまったり。
ばっかり:デザイン系自己満足ばっかり。
ほっこり:お茶を嗜んでほっこり。
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分野は視覚認知。視知覚にがて。
あと記憶全般。
カテゴリ (semanticsか?) とかも。
最近デコーディングが気になる。
でも基本なんでもこい。
好奇心は悪食。
好きな作家(敬称略)
川上弘美
小林秀雄
津原泰水
森茉莉
レイ・ブラッドベリ
イタロ・カルヴィーノ
グレッグ・イーガン
シオドア・スタージョン
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