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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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こないだ見つけて非常に気になった論文貼る。
Short-Term Memory Affects Color Perception in Context
あんまり詳しく読めてないんですが、特定の文脈での色知覚に対する色記憶がどう影響してくるかというお話。
いやまあ論文自体もなかなか面白いと思うんですが、それ以上に気になったのはPLOS ONEが作ってるSubject Areasの項目。
 Memory
 Psychophysics
 Sensory perception
 Color vision
とかはいいんですよ。至極まっとうだし、こういう領域の研究者ならこの論文たしかに興味持てると思う。

問題はその次。
 Tomatoes
っておまえー!
いやたしかにアブストで「買い物するときに熟したトマトと未熟なトマトを見分ける」みたいな例引いてるけど!
トマト画像実験につかってるけど!
これトマトの研究っていっちゃうのちがうやろー!!

ってものっそい画面に向かってつっこんでしまったんですけどこれどうなんですかね。
PLOSさんとこのSubject Areasって投稿者自身が設定するものなんでしょうか。それともPLOS側が設定しているのでしょうか。
筆者のおちゃめなボケなのか、タグとか自動生成しちゃう系自動設定のたまものなのか。
PLOS系に投稿したことないんでわからないのですが、若干気になります。


あとやっぱり、記憶を抜きにしてわれわれの行動(知覚もね)を語ることってできないよねー。とは思った。
こういう方向の研究好きなんですよ。
すべては記憶。記憶なのだ(ふろしき広げすぎ)。
ひさしぶりに実物の紅茶の話するよー。

今回のはムレスナの「Candy Cherry」。
ムレスナのシンボル的な赤いパックがたいそうビビッドですね。


茶葉はこんなかんじ。

まあこの写真はだいぶ明るさを引き上げております。
そうでもしないと葉っぱ感がうまく出せないくらいに葉っぱの色が黒い。
ムジカだとわりと茶色っぽい色の茶葉が多い(たまに緑っぽい色の多いのもあるね)けど、このへんの葉っぱの色の違いは何に起因するんだろうね。

水色はこんなかんじ。

葉っぱは色が濃いけど水色はそこまで濃いというかんじはありませんね。

香りは「Candy Cherry」というだけあってあまーいフルーティーなかんじ。
さくらんぼっちゃさくらんぼなんだけど、いわゆるベリー系にも感じる(そもそも植物の系統が似てるんだから当たり前か)。
オーソドックスな渋味でさっぱり飲むもよし、ミルクティーにしてお砂糖いれてあまい香りを満喫するもよし。
サンドイッチなんかに合わせる場合は前者ですが、お菓子と合わせるなら後者にしてあまーいあまーい時間に浸りたいものです。
たまにはフレーバーティーを楽しむのもいいものですな。
時よ止まれ、そなたは美しい。


と悪魔に魅入られた痴れ者が言ったか言ってないかは存じ上げませんが、「時間なんて幻想だ」とフォード・プリーフェクトも断言していることですので、このめもぶろぐの時間軸がたとえ読者の時間軸とまったく一致していなくてもそれはただの幻想にすぎないのです。

という言い訳はおいといて。
個人的にすごくいそがしくなっている/たのです。
(このあたりの時制の混乱については『宇宙の果てのレストラン 』)でだいたい議論され…というかネタにされつくしているので気になる人はそっちでなんとかしてください)
というのも、文系っぽくがっつり非常勤講師なご身分になりまして、講義に追われているだろうっていたのです(さっそくの未来部分的条件節変形半反転変格過去仮定法意図的文法的活用)。
まあ将来のことを考えると、そういう時期もあるさ。



個人的には講義をすることは嫌いではないのです。むしろ好きかもしれん(そんなにたくさんこなしているわけではないのであくまで示唆)。
まあもちろんしょっぱなの「心が読めるようになりますか?」とか「○○ってどういう心理なんですか?」という質問にへきえきしたり、必死こいて90分説明したことを「眠かった」「よくわからない」「難しい」「この話って心理学に関係あるんですか?(知覚や記憶の話するとよくある)」「○○(講義の中でがっつり説明したターム)って何ですか?」ってな感想でかたづけられて意気をおもっきしくじかれたりすることも多々あるのですが。
それ以上に、「知らなかったことを知れてうれしい」「自分の勘違いに気付いた」「○○で日常生活のできごとを説明できるんですね!」「もっと○○について知りたい」「自分でも試してみます」「紹介された実験で○○をしたらおもしろいのでは?」といった反応がじょじょに増えていくのがすごくうれしい。
最初はただ「知識を得る」ことをよろこんでいた学生たちが、だんだんそこから「それはなぜ起こるのだろう?」「別の観点から検証できないか?」「以前出てきた現象・理論との関連はあるか?」「日常生活の現象の説明に適用できるのか?」「講義で出た理論や仮説を応用することは可能か?」といった自分なりの問いを立てていけるようになるというのもよろこばしいことだし、それを傍で見ているのもすごく面白い。
これは高等教育の醍醐味だなあ、と思う。


もちろんみんながみんなそうなってくれるわけではないし、毎回毎回手ごたえあり実りありってわけにもいかないようであろうっている(また例のry)。
ただわたしは講義というものはマンボウの産卵と同じだと思っている。
基本的に教育というものはミームの伝達だ。
わたし自身も、これまでの先生たちや先輩たちからいろんなミームを受け取っていて、(もちろんジーンのように変容もあって)その結果が研究者(ひよっこだけど)としてのわたしになる。
そしてわたしも、後輩たちや受講生たちにミームを受け渡す存在になるであろうっている(ry)。
わたしはミーム的に先生たちや先輩たちの子孫で、後輩たち・受講生の親に相当するであろうっている()。
このミームの繁殖方略を考えたときに、講義形式というのはマンボウの産卵並みにたくさんのたまごを撒く必要があると思う。
どのたまごが育つかわからない。
たまご自身は脆弱ですぐ消えてしまう可能性が高い。
だから、たくさんたくさん撒くのだ。
たくさんのことばを。たくさんの思考を。
ひょっとしたら学生のうちの誰かがしっかりと受け取って、しっかりと育ってくれるかもしれない(「育つ」のは別に心理学関係のプロフェッショナルになるという意味ではなく、ミームを他者に伝達できる存在になるという意味で)。
だからたくさん撒く。

なので、たとえ何人がネガティブな感想を述べようとも、一人でも/一瞬でもミームを受け取ってもらえる可能性があるなら、それに賭けてミームをばらまくしかない。
たぶん高等教育ってそういうもんなんだろう。
手取り足取りってわけにもいかないし。
いやまあ伝達効率が高いにこしたことはないけどね。


これからも、たくさんのたまごを撒こうと思っている。

…だからまあ、めもぶろぐのほうはしばしば幻想時間軸に突入するかもしれない。
何卒ご容赦ください。
以前、「dual N-backというワーキングメモリ課題を練習することによって知能が上昇する」という研究・それに対する反証を紹介しましたが(過去めも参照)。
反証は多々あれど、そもそも「上昇する」ケースが1こもなければ最初の論文が出るはずもないですよね?
ということは、なんらかの要因が加われば、ワーキングメモリ課題の練習で知能を上昇させることも可能なのでは…?
(たとえば、「高齢者」という要因など)

なんてことを考えていたら、おどろくべき実験を見つけたのでめもっておく。
Smith, et al., (in press). Tea and working memory training improves fluid intelligence. JCPNS
なんと、お茶(この実験は英国で行われたので紅茶ですが)を飲みながらワーキングメモリ課題の訓練を行った場合、知能が上昇する確率が高くなるというのです。
お茶のもたらすリラックス効果、集中力増強が影響しているのだとか。
ふだんよりリラックスしなおかつ集中している状況でないと、練習効果の汎化はみられないということでしょうか。
これ、緑茶でも同じ効果が得られるかな?
さっそくこまかい実験手続について、もう少し詳しくみてみましょう。
「つづき」をご覧ください。


今さらなのですが、堂島ムジカは去年閉店していたのですね…
このへん読んだ)
去年のちょうどばたばたしていた時期だったので、ふつーに気付かなかったよ……
ショックすぎる…

一応神戸のほうのお店は存続してて(神戸のガイドより)、茶葉販売は芦屋でなされるそーな(ウィキペディアより)。
芦屋とかちょっと遠いよ…よっぽど気合いをいれないと行けないよ……

それでもムジカのお茶に未練たっぷりなので、ムジカ茶葉を通販しているところを探してみた。

・茶摩ティーショップ(HP
ミスターティーのお弟子さんがやっておられるようす。
ムジカで扱ってたお茶はだいたいあるみたい。
茶葉は原産国別に見るようになっているので、お気に入りの茶葉はちゃんと原産国をおぼえといたほうがいい。
銀行振込か代引きでの注文になるのがネックか。

・楽天内、茶chaつばさ(HP
楽天なので商品が見づらい。順番もわけわからん(同じブレンドでも缶入りとパックとあるのに、隣りあわせになってない)。
楽天なのでカードがつかえるのは便利。
ただ、ムジカのお茶なのか、自店のオリジナルなのかあいまいな表記なのが気にかかる(ムジカのお茶を知ってる分には、「これムジカだよね?」と判断できるけど…)。


他にもあるかもしれない。
どっちか利用するかも。もしくはがんばって芦屋まで行くか…
なんにせよ悲しすぎる。
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