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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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以前小学生のころに読んで恐怖したSFがムツゴロウさん作だったことをこの年齢になって知り、別の種類の恐怖を感じている。

そもそもの発端は、「人生に影響を与えたSF」まとめを読んでいて、わたしだったらやっぱ『火星年代記』かなあ…と思いつつ、そもそもなんでSF好きになったんだっけ…?という疑問がわきまして。
『火星年代記』はきっかけじゃないんですよね。
たしかあれを読んだの実は中学あがってからだったよなあ…


ってことは「あたしのエイリアン」シリーズか…?
『ふたりと美少年とエトセトラ』とかSFどたばたラブコメとしての完成度めっちゃ高かったしな。


いやあれを含め津原作品が人生に与えた影響は大きいけど、小学3、4年頃のものっそい乱読期にSFファーストコンタクトがあったはずだぞ…?
たしか、図書館の本をジャンルごとに総ざらいするように読んでたから、とっかかりは児童向けシリーズだったはず…
というあやふやな記憶で児童向けシリーズまとめをひたすらチェックしていくと、金の星社の『ゼロの怪物ヌル』というタイトルに記憶のFamiliarityがぶわあっと閾値を超えたので調べてみたらどうもこれが小学生のとき読んで強烈な印象を与えた「白いぶよぶよを刺身にして食ったらうまかったけど身体のっとられてピンチ」という生物SFだったもよう。
で、なんでこれに手出したんだっけ…?とがんばって記憶をたどったのだが
1)ホラー・怪奇小説にはまっていた時期の後期で、怪奇シリーズはあらかた読みつくしたので、「怪物」とかそのへんに惹かれて読み出したかもしれない
2)なんかすんげー感動的なんだけど若干尻切れトンボな終わり方した少女向け児童小説があり
、その余韻の赴くまま「少女向け」な児童小説を読み漁っていた
の2パターンのどちらかだと思われた。

1)の怪奇シリーズのは、こども向けにフランケンシュタインとか黒猫とかを翻訳っていうかたぶん翻案(若干表現ゆるめてたんじゃないかな)してたやつだったはず。
同級生になぜかドン引きされた記憶がある。
今検索するとポプラ社にそれっぽいシリーズがあるんだが、密林さんにもポプラ社にも表紙絵がない上、画像検索で出てくる表紙絵が自分の記憶とつきあわせてそんなにしっくりこない。
から違うシリーズかもしれない。
基本背景が白で、黒い山高帽をかぶった男性の絵だったと思うんだけどな…
シンプルな色味、霧がけぶるような印象だったはず。
違う作品と間違えてるのか?『ジキル博士とハイド氏』あたりと?
って思ったけどポプラ社の怪奇・推理シリーズだと画風全然違うな…

どうでもいいが『ゼロの怪物ヌル』のぐぐって出てくる表紙絵もなんか記憶と違う。
密林さんに画像がないから他人様のブログを引用するけど、ここ(←ネタバレ注意)にあげられてる表紙絵も挿絵も記憶とちがう。
もうすこしあっさりした絵だと思ったんだけどな…
挿絵ももっとシャープな線だったような気がするし…
あとわたしの記憶だと表紙絵の人物の向いている方向逆なんだよね…
ストーリーは記憶と完全一致するのになあ…
改題されて出てるらしいんだけど、そっちのほうは記憶にかすりもしないし、たぶん改題前のほうを読んだと思うんだけどな…

まあでも昔の記憶ってあてにならないからなあ。

2)の児童小説は、「主人公が盲目の少女」「学校行って点字読みたいんだけど、やめさせられてあんま師に弟子入りするんだけど、師匠は自分も学校行きたかったのに行けなかったくちなので点字を学ぼうとする主人公をいびる」「最終的には点字を学べるようになるし彼氏もできる」
というあらすじの記憶から『ふみ子の海』というタイトルであることが判明した。
しかしそれを収録していた少女向けシリーズがわからない。
なんか漢字を分解した暗号あそびを教えてくれるおじいさんと孫の話とかもあったと思うんだがそれ以外の記憶がなくて手がかりにならん。
そもそもそれって本当に少女向けか?などと混乱してきた。
「ふみ子の海」で検索して出てくる表紙絵は

こんなんなんだけど、わたしの記憶では教科書とかにありそうな女の子のイラストだったんだよな…これも基本背景が白のやつで。
これを児童向けにリライトしたのが存在するのか?


それはともかくとして、そうやって記憶をたどっていく限り、たぶんSF小説とのファーストコンタクトは『火星の王女』で確定っぽい。

これも表紙が記憶よりくどい…
緑がかった空と砂漠の背景で、王女ピンか王女と主人公の二人くらいの表紙だったと思うんだけどなー。
でもあらすじとか聞く限り、これとしか思えないんだよなー。
犬が出てきたのと、火星人は「笑う」という表情は「怒る」感情を表すものだと思っているので、最初すげーコミュニケーションがうまくいかないってのが印象的。
なぜか結局主人公は地球に戻っちゃって、砂漠みたいなとこでひとり王女を恋うのがすっごいせつなかった記憶がある。

このファーストコンタクトはたぶん小学2年あたりだと思う。
当時のわたしはいたく『長靴下のピッピ』に心酔していて、ピッピに相当する感動を味わうべく児童書をあさっていたのであった。


また小学2~3年の頃、わたしが通っていた小学校では空前の江戸川乱歩…というか少年探偵団ブームがきていて、乱歩シリーズは常に誰かが借りておりなかなかコンプリートができないという状況でもあった。
そのためわたしは学校の図書室ではなく家のちかくの小さい図書館で探偵もの・冒険ものをあさっていたのだ。
こちらB組探偵団シリーズ(ガビーあざとい)、マガーク探偵団シリーズ(ワンダかわいい)、ミス・ビアンカの冒険(ミス・ビアンカ超優雅)とかそのあたりだ。

で、その図書館のミス・ビアンカシリーズの隣においてあったシリーズに手を伸ばして出会ったのが『火星の王女』だったと思う。
今から思えば、乱歩にいかずにここらへんを読み漁るあたり、翻訳小説大好きっ子になる下地がすっかりできあがっていたんだなあ…

ただそのときはそこまでSFに走らなかったんだよなあ……
図書館にある探偵団シリーズを読みつくしたのと、おかんがミステリにはまるのとがだいたい同時期だったので、おかんと浅見光彦シリーズやら御手洗潔シリーズを回し読みしていくんだけど、こども心には外連味が足りなくて、怪奇ものに走り、そして周囲でジュブナイルやラノベが流行りだしたのでそっちに流れ…という小学生時代を過ごしたのだが、そこで王道ラブコメにはまらず「あたしのエイリアン」シリーズ、それもSETIものをいたく気に入ってしまうというところから「じゃあこの作者がすすめるSFというものを読もう」でどんどんそっちに流れていってしまった……というところか。

ジュブナイル時代、王道ラブコメ街道まっしぐらな友達、ファンタジー一直線な友達、ドロドロBL驀進な友達もいたというのに、なぜわたしはひたすらSFに偏っていったのだろう。

…って、よく考えたら未就学児童期に、ゴジラモスラ大魔神なんかの特撮もの・ゾンビやゴース
ト出放題のホラー、UFOとかエイリアンとかのオカルトSFの映画をさんざん見せられてたわ。
空を飛ぶものとしては、メリーポピンズより先にガメラに出会ってたわ…
……おかんの趣味で。

……完全におかんのせいじゃねーか!!


というわけで、わたしの人生におけるSFジャンルもののファーストコンタクトは海馬が発達しきる前の出来事だったことが判明いたしました。
たぶんゴジラシリーズのどれかじゃないかな……



まあファーストコンタクトは別にして、単純に「影響を与えたSF」ってだけならやっぱり『火星年代記』だと思う。
どんな思想だって自由であるべきだ、文化は非合理的でも尊重されるべきだ、いつまでも空想をだいじにしていたい、という考えは、やっぱりブラッドベリの影響が大きいと思うんだよね。
もちろん公共の福祉や科学とうまく折り合いつけるべきだけどさ。
心の中に火星の音楽都市や怪異はびこる廃墟の館があってもいいじゃない。
……あ、もちろん怪獣もいていいと思います。
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