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めもめも ...〆(。_。)

認知心理学・認知神経科学とかいろいろなはなし。 あるいは科学と空想科学の狭間で微睡む。

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なんかRizzolattiが来て講演したという聞き書き。
「おさるさん学会」なるものでの講演。
そいや「NeuroFly」という学会も偶然みかけたなあ。
研究してる動物で学会を組織するってのが心理屋さんにはちょっと新鮮に思えた。
NeuroFlyのほーはNeuroってつくからちょっとは理解できるかと思ったけどハエって遺伝子いじくったり伝達物質いじくったりなのでさっぱり理解できなかった。
おさるさんのほーは多様すぎてひとから話を聞くだけでもわりといっぱいいっぱい。
いかんな視野が狭い。

「ヒト」学会というのは組織できるのだろーか?
と、ふと思ったけど、心理だけでもわりとまとめきれてないので多分「ヒト」学会なんて組織したらきっと和訳ちゃになってしまうのであろー。
ヒトって領域はでかいなあ。
いやヒト以外の動物もおもしろくてでかいんだろーけど、ヒトってほら調べやすいから。

Rizzolattiは髪型的には御茶ノ水博士というかザビエルでした。
あとイタリア訛りで一気にまくしたてるから英語苦手人には難易度高い。
さらに、スライドの進行と話の進行がずれること多し。頼むから対応させてしゃべってくださいっておもった。
なので理解できた話だけつまみ書き。
正確さは保証できないのでそこを了承できないかたはスルーでお願いします。



・きほんのmirror neuron
premotor areaで、grasping見ているときとマカクザル自身がgraspingしてるときと両方に活動電位が出るニューロンがおる。
これをmirror neuronと呼んだのは周知の通り。
ただムービー見る限りでは、ヒトが見せるgraspingはすげーてきとー。かたっぽの手でもうかたっぽの手をてきとーにつまむふりしてるだけで活動電位出る。
対象となるオブジェクト不在でもいい。
あとなんか食べるふりしてても活動電位生じた。

・道具とmirror neuron
ペンチでものをつまむときでも、手でものをつまむときでも、mirror neuron(このときのはたぶんF5~F1らへん??)は活動電位を生じる。
逆もちやとなんか逆になる(下のてきとー絵みたいなかんじ)
pilers_fig.PNG

・視覚&聴覚なmirror neuron
紙を破くようすの動画と、紙を破くときの音と両方で活動電位が生じる。
ホワイトノイズでは出ない。あたりまえだよな。

・行為の目的とmirror neuron
りんごをつかむ動作を見る→電位生じる
りんごないけど同じ動作してるの見る→電位生じない
りんごがあって、カーテンひいてりんごは隠される。隠されたりんごをつかむ動作みる→電位生じない
おんなじようにカーテンでかくされたとこへ同じ動作だけする→電位生じない
mirror neuronは同じ目的の行為に反応する。

・パーソナルスペースとmirror neuron
体表だけでなく、「だいたいこのへん」という空間(ほっぺた&ほっぺた近くの空間とか)に選択的反応するニューロンおる。
いろんな部位ごとにおる。
マカクザル自身の「だいたいこのへん」ニューロンが、ヒトの「だいたいこのへん」刺激されんの見てたら反応する。

・マカクザルのfMRIとかもしてる。
IPS/IPLとかSTSとかIASとかのネットワークなんじゃね。

・意図とmirror neuron
木の実を食べるためにつかむ場合と、しまうためにつかむ場合とをマカクにやらしてみる。
両方に反応するニューロンと、どちらか一方だけに反応するニューロンとがある。
ヒトが同じことしてるの見るときでも、反応の特異性は変わらない。

・ヒトのmirror neuron
たぶんBA40とか44とか。マカクで出たのと相同部位。

・同種異種とmirror neuron
ヒトfMRIで、ヒトが食べものにかみつく動画、サルが食べものにかみつく動画、イヌが食べものにかみつく動画を見せると、どの場合もだいたい似たような領域が活動する。
でも、ヒトが会話してる口の動き(読唇術的なかんじ)の動画、サルのlipsmacking(なんか口めくって好意を表すか何かの行動だった気がする。うろおぼえ)動画やイヌがほえる動画をみせると、ヒトの動画だけ前頭葉らへんに活動が出る。
サルの口やらイヌのほえるのとは違う領域。
「自分が理解できる行為」でないとmirror neuron的なものは反応しないっぽい。

・自閉症とmirror neuron
肩にちっこいばけつをのっけたひとが、机の上のチョコに手を出す (reaching) &チョコつかむ (grasping) &チョコを食べるorばけつにチョコをしまう (eat or place)という動画をこどもたちに見せる。
典型発達児の前頭葉の脳波だとeat>placeで、grasping段階とかでもeat>placeで出てきたりする。
行為の予測ができているのだろう。
自閉症児だと、ほんまに食べるときになってeat>placeになる。あるいは、eatとplaceでぜんぜん変わらなかったりする。
このへん、意図の理解に難を示すという自閉症の症状と関連するのではないか?

・道具の特性とmirror neuron
単に道具を持つだけでも、道具を使用できるよーなgraspingになってる場合と、それさわってるだけやろってなる場合とある。
下のぬるい絵参照。
grasp_touch.PNG
それはやっぱ意図が関わってくる。
そこをmirror neuronは区別してる(はず)。


「一般的な意図」という意味合いで、semanticsも関わってくるんじゃないかいねー、という会場からのつっこみもあったそーなー。
まあそうかもしらんね。
質疑応答はよりいっそう英語が難しい。
他にも「自己表象との関係は?」とかそんな話もあったけどよくわからんかった。
だいたいそんなかんじ。

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